スニーカーを履いて歩いていると、「なんだかかかとがパカパカ浮く…」そんな経験をしたことはありませんか?せっかく気に入って買ったスニーカーなのに、歩くたびにかかとが浮くとストレスになりますよね。実はこれ、単なる“サイズが合っていない”だけではなく、靴の構造や履き方、足の形など複数の要因が関係しているんです。この記事では、かかとが浮く原因とその対策をわかりやすく解説します。
かかとが浮くのはなぜ?主な原因をチェック
サイズが合っていない
一番多い原因は、スニーカーのサイズが自分の足に合っていないことです。特に「少し余裕を持たせよう」と思って大きめサイズを選ぶと、つま先側に余白ができ、歩くたびに足が前後に動いてかかとが浮いてしまいます。
逆に小さすぎるサイズを無理に履いても、足が正しい位置に収まらずホールド力が弱くなります。
スニーカーのサイズ選びでは「足長(かかとからつま先まで)」「足幅」「甲の高さ」をきちんと測ることが大切です。同じサイズ表記でもブランドやモデルによってフィット感が異なるので、可能なら試着して歩き心地を確かめましょう。
足の形と靴の形が合っていない
人の足の形は千差万別です。甲が高い人、低い人、幅が広い人、細い人。それに対してスニーカーの木型(ラスト)もブランドやシリーズごとに違います。
たとえば、ナイキはやや細めの設計が多く、ニューバランスは比較的ゆとりのある作り。アシックスなども安定感のある形で知られています。自分の足型と靴のラストが合っていないと、かかとがしっかりホールドされずに浮きやすくなります。
ヒールカウンター(かかと部分)の構造
スニーカーのかかとには、足を安定させるための「ヒールカウンター」と呼ばれる補強材が入っています。この部分が浅い、または柔らかい設計だと、足を包み込む力が弱く、歩くたびにかかとが抜けやすくなります。
特にファッションスニーカーや軽量モデルなどではホールド性よりも軽さを優先しているものも多く、こうした構造的な違いも要因の一つです。
靴紐の結び方
意外と見落としがちなのが「靴紐の結び方」。かかとが浮く人の多くは、靴紐をしっかり締めていないケースが多いです。
靴を履くときは、まずかかとを靴の奥にトントンと押し込み、その状態でつま先から順にしっかり紐を締めることが大切。さらに“ヒールロック”や“ランナー結び”と呼ばれる方法を使うと、かかとのフィット感をより強化できます。
歩き方のクセ
歩くときの足の使い方にも原因があることがあります。たとえば、つま先重心で歩いたり、かかとをしっかり地面につけずに足を運んでいると、靴との一体感が薄れ、かかとが浮きやすくなります。
正しい姿勢で地面を踏み込み、かかとからつま先にスムーズに体重を移動させるように意識することも効果的です。
すぐできる!スニーカーのかかとが浮くときの対策
1. サイズを見直す
まずは基本中の基本、サイズの見直しです。今履いているスニーカーのつま先に1cm以上余裕がある場合は、サイズを0.5cm下げるだけでも改善することがあります。
また、ブランドによってサイズ感が異なるため、レビューや試着情報を参考にするのもおすすめです。オンラインで購入する際は、返品交換がしやすいショップを選ぶと安心です。
2. インソールでフィット感を調整
「靴自体は気に入っているけれど、少し大きい」という場合は、中敷きを使って調整しましょう。
フルサイズのインソールを入れると靴全体の体積が減り、足がしっかり固定されやすくなります。かかと部分だけの厚みを増やしたい場合は、ハーフインソールやヒールクッションタイプが便利です。
市販のインソールには衝撃吸収・防臭などの機能付きもありますが、調整目的なら厚さや素材を優先して選ぶと良いでしょう。
3. かかとパッド・ヒールグリップを活用
かかと部分に貼る「ヒールグリップ」や「かかとパッド」もおすすめです。これを貼ることで隙間を埋め、摩擦を増やしてかかとの浮きを防げます。
特にジェルタイプやスエード素材のものは、靴擦れ防止にも役立ちます。100円ショップや靴修理店でも簡単に手に入るので、気軽に試せるのが魅力です。
4. 靴紐の結び方を工夫する
スニーカーの最上部にある穴(追加のシューホール)を使って“ヒールロック”を作ることで、かかとをしっかり固定できます。
方法は簡単。左右の最後の穴に紐を内側から通し、反対側の輪に交差して通すだけ。これだけで足首周りのホールド感が格段にアップします。
また、日常使いなら結び目を少しきつめに調整しておくこともポイントです。
5. 靴下で調整する
薄手の靴下を履いている場合は、少し厚手のものに変えるだけで改善することがあります。靴下の素材によって滑りやすさも変わるため、綿やパイル生地など、摩擦が多めのものを選ぶとより効果的。
夏場など厚手の靴下が難しい季節は、滑り止め付きのインナーソックスを活用しても良いでしょう。
よくある失敗と注意点
インソールを入れすぎる
中敷きを重ねすぎると、かえって靴の内部が窮屈になり、足が浮いた状態になってしまうことがあります。
特に厚めのインソールを使う場合は、まず1枚から試してみて、歩いたときのかかとの位置を確認しましょう。
紐を強く締めすぎる
紐を強く締めすぎると、一時的にはかかとが固定されても、長時間歩いたときに血行が悪くなったり足が痛くなることがあります。
適度な締め具合で、足が靴の中でずれない程度に調整するのがコツです。
ブランドやモデルによる違い
スニーカーのブランドによってフィット感は大きく異なります。ナイキのようにタイトな作りのものもあれば、アシックスやニューバランスのように安定性を重視したものもあります。
もし同じサイズでも合わないと感じたら、ブランドを変えるのも一つの手です。
かかとが浮くと起こるトラブルとは?
かかとが浮いたまま歩いていると、摩擦による靴擦れやマメの原因になります。また、足が靴の中で動くことで、踏み出すたびに余計な力がかかり、疲労や姿勢の乱れにもつながります。
さらに、長期間放置すると膝や腰などにも負担がかかる可能性があるため、早めの対策が大切です。
快適に歩くためのまとめ
スニーカーのかかとが浮く原因は、サイズ・足型・履き方などさまざまです。しかし裏を返せば、原因を正しく理解すれば改善できるということ。
まずは自分の足を正確に知り、正しいサイズを選ぶ。次に、インソールやパッド、靴紐の調整など、身近な工夫でフィット感を高める。これだけで、スニーカーの履き心地は驚くほど変わります。
スニーカーは「歩く楽しさ」を支えてくれる相棒です。かかとが浮く不快感を解消して、自分の足にぴったり合った一足で、毎日の一歩をもっと快適に楽しみましょう。


