アディダスのスタンスミスを手に入れたとき、ふと気になるのが、履き口のすぐ近くにある「最後の一つだけ余った穴」ではないでしょうか。
「これ、紐を通し忘れたのかな?」
「一番上まで通すと、なんだか窮屈そう……」
「でも、通さないと紐が長すぎて地面につきそう!」
そんな風に首を傾げたことがある方も多いはず。実は、この一番上の穴には「ヒールロック」という名前があり、正しく使うことで履き心地が劇的に変わる魔法のパーツなんです。
今回は、スタンスミス愛好家なら知っておきたい「一番上の穴」の正体と、そのメリット・デメリット、そして具体的な活用術を徹底解説します。
スタンスミスの一番上の穴の正体は「ヒールロック」
スタンスミスだけでなく、本格的なランニングシューズなどにも見られるこの穴。実はこれ、「予備」でも「デザイン」でもなく、足を靴にしっかり固定するための機能的な穴なんです。
専門用語では「ヒールロック」や「ダブルアイレット(二重の紐穴)」と呼ばれます。
通常、お店で売られている状態や公式サイトの写真では、この一番上の穴には紐が通されていません。これは、脱ぎ履きのしやすさを優先し、見た目をスッキリさせるためです。しかし、歩行時の安定感を求めるなら、この穴を使わない手はありません。
スタンスミスはもともとテニスシューズとして誕生した背景があるため、激しい動きの中でもかかとが浮かないよう、こうした工夫が施されているのです。
なぜ一番上の穴を使うの?得られる3つのメリット
「わざわざ一番上まで通す必要ある?」と思うかもしれませんが、実際に通してみると、その差は歴然です。特に以下のような悩みを持っている方には、この穴の活用を強くおすすめします。
1. かかとの浮き(パカパカ)を解消できる
スタンスミスは、新品のうちはレザーが硬く、足に馴染むまで少し時間がかかります。そのため、歩く度にかかとがパカパカと浮いてしまうことがよくあります。
一番上の穴を使って「ヒールロック」という結び方をすると、履き口がキュッと締まり、かかとが靴の背面に吸い付くようなフィット感が生まれます。
2. 厄介な「靴擦れ」を未然に防ぐ
靴の中で足が動いてしまうと、アキレス腱付近やくるぶしに摩擦が起き、痛い靴擦れの原因になります。
特にスタンスミスの現行モデルはサステナブルな素材にアップデートされており、人によっては履き口の当たりが気になることも。足を固定して摩擦をゼロに近づけることで、長時間の外出でも快適に過ごせるようになります。
3. 余りすぎる靴紐をスッキリ調整できる
「スタンスミスの紐って、妙に長くない?」と感じたことはありませんか?
普通に結ぶと、リボン(蝶々結び)の部分が大きくなりすぎて、地面に引きずりそうになることがあります。
一番上の穴まで紐を通すことで、物理的に紐の「余り」を消費できるため、見た目が驚くほどスマートにまとまります。
実践!一番上の穴を使った「ヒールロック」の通し方
それでは、具体的にどうやって紐を通せばいいのか、手順を追って説明します。ただ一番上の穴に普通に通すだけではなく、「ループ」を作るのがコツです。
- 準備: 上から2番目の穴まで、通常通り紐を通した状態にします。
- ループを作る: 右側の紐を、そのまま右側の一番上の穴に、外側から内側へ通します。このとき、全部引ききらずに「小さな輪っか(ループ)」を残しておきます。左側も同様に、左側の一番上の穴でループを作ります。
- クロスさせる: 右側の紐の端を、左側に作ったループの中に通します。逆に、左側の紐の端は右側のループに通します。
- 引き締める: 左右の紐を、横ではなく「下方向」にグッと引っ張ります。すると、ループが締まって足首がホールドされます。
- 仕上げ: あとはいつも通り、蝶々結びをするだけです。
この方法で結ぶと、スタンスミスがまるでオーダーメイドの靴のように足にフィットします。
逆に「一番上の穴を使わない」方がいいケース
機能的には優れたヒールロックですが、あえて使わないという選択肢もあります。自分のスタイルに合わせて選んでみてください。
脱ぎ履きの頻度が高い場合
一番上の穴までしっかり締めると、当然ながら履き口が狭くなります。居酒屋の座敷や、友人宅への訪問など、靴を頻繁に脱ぎ履きするシーンでは、少し手間に感じるかもしれません。
スタンスミス氏のロゴを強調したい場合
スタンスミスの象徴といえば、シュータン(ベロ)に描かれたスタンスミス氏の肖像画ですよね。
一番上まで紐を通すと、このロゴが少し隠れてしまいます。「あの顔が見えてこそのスタンスミスだ!」というこだわりがある方は、あえて一つ手前で止めておくのが正解です。
ゆるめのシルエットを楽しみたいとき
ワイドパンツやストリート寄りのファッションに合わせる場合、あえて紐をゆるくして、リラックスした雰囲気を出したいこともあります。その場合は、無理に一番上の穴を使う必要はありません。
紐の長さが気になるなら「紐そのもの」を変えるのもアリ
もし、一番上の穴を通してもまだ紐が長いと感じたり、逆に通すことで紐が足りなくなってしまったりする場合は、シューレース自体を交換するのも一つの手です。
スタンスミスの純正紐は約120cm〜140cmほどですが、自分の足のサイズや好みの結び方に合わせて、110cmや130cmのものに付け替えるだけで、ストレスが解消されることもあります。
また、最近では「伸びる靴紐」なども人気です。これを使えば、一番上の穴まで通してホールド感を高めつつ、脱ぎ履きはスリッポンのようにスムーズに行えるという、いいとこ取りが可能になります。
まとめ:スタンスミスの一番上の穴は通すべき?謎の予備穴「ヒールロック」の使い方とメリット
スタンスミスにある「一番上の穴」は、決して飾りではありません。
「かかとが浮いて歩きにくい」「靴擦れが怖い」「紐が長くて邪魔」といった悩みを抱えているなら、ぜひ一度ヒールロックを試してみてください。驚くほど足が軽く感じられ、スタンスミスでの散歩がもっと楽しくなるはずです。
一方で、ファッション性や脱ぎ履きのしやすさを重視するなら、あえて通さないという選択も間違いではありません。
スニーカーの履き方に正解はありませんが、この穴の役割を知っているだけで、その日の予定や服装に合わせて履き心地をコントロールできるようになります。ぜひ明日の朝、玄関で紐を通し直して、その違いを体感してみてくださいね。



