サロモンのランニングシューズって、最近やたら評判がいいですよね。登山やトレイルのイメージが強かったブランドが、いまやロードランナーや街ラン派の間でも注目されています。今回はそんなサロモンの人気モデルを中心に、履き心地や特徴、どんな人に向いているのかを徹底的にまとめてみました。
サロモンってどんなブランド？
まずは簡単にブランドの背景から。サロモンは1947年にフランス・アルプス地方のアンヌシーで誕生しました。もともとはスキー用品メーカーとしてスタートし、雪山や岩場といった過酷な環境で培った技術をもとに、トレイルランニングシューズの分野でも確固たる地位を築いています。
そんなサロモンがロードランニングにも本格参入し、舗装路でも使いやすい「AERO GLIDE 3」シリーズや、未舗装路にも対応する「GRVL」ラインなどを展開。つまり、「トレイルのノウハウを日常のランニングに活かした」ブランドというわけです。
サロモンのシューズが評価される理由
サロモンのランニングシューズを語るうえで外せないのが、安定性とグリップ力の高さです。トレイルで培われた設計思想が、ロードモデルにも反映されています。
たとえば、アウトソールに採用されている「Contagrip（コンタグリップ）」は、濡れた路面や砂利道でも滑りにくい仕様。雨の日や坂道でも安心して走れるという声が多いです。
さらに、サロモン独自の「Reverse Camber（リバースカンバー）」構造は、ソールを前後に湾曲させることで、着地から蹴り出しまでの重心移動をスムーズにしてくれます。これが“自然に足が前に出る感覚”につながり、ランナーからの評価が高いポイントです。
加えて、アッパーのホールド感も特徴的。ややタイトめな設計で、足全体を包み込むようにフィットします。安定感を重視するランナーにはピッタリです。
人気モデル①：AERO GLIDE 3 ― ロード向けの万能型
ロードランニング中心の人にまずおすすめしたいのが「AERO GLIDE 3」。軽量でクッション性があり、10km前後のランにもフルマラソンにも対応できる万能モデルです。
ミッドソールには「Energy Foam」という反発性のある素材を採用。衝撃吸収と反発のバランスが良く、着地が安定します。柔らかさを感じながらも沈み込みすぎないため、初心者でも安心して走れる一足です。
実際のレビューでは、「ふかふかしているのにブレない」「長時間走っても疲れにくい」という声が多く見られます。普段使いにも馴染みやすく、通勤ランや街歩きでも活躍します。
人気モデル②：ULTRA GLIDE 3 ― 長距離でも快適なウルトラ仕様
長距離ランナーやトレイルラン好きに人気なのが「ULTRA GLIDE 3」。名前の通りウルトラマラソンにも対応できる設計で、快適性と保護性能を重視したモデルです。
厚めのソールと柔らかいクッション素材が衝撃を吸収し、長時間の走行でも足裏の疲れを抑えてくれます。しかもトレイル対応のアウトソールなので、舗装路から林道、砂利道まで幅広く対応できます。
一方で、軽量性を最優先するスピードランナーにとってはやや重たく感じるかもしれません。レースというより「安心して長距離を走るためのシューズ」と考えると良いでしょう。
人気モデル③：AERO BLAZE 3 GRVL ― 舗装＋未舗装のハイブリッド型
「AERO BLAZE 3 GRVL」は、舗装路と未舗装路の中間、いわゆる“グラベル”を想定したオールロードタイプ。アウトソールのラグ（突起）が浅めで、ロードでも引っかからず、砂利道でもしっかりグリップします。
たとえば、河川敷や公園、通勤ランの途中で舗装と未舗装が混在するようなルートを走る人には最適。柔らかすぎず、足の着地が安定しているのも特徴です。シューズ1足でさまざまな路面に対応したい人に向いています。
人気モデル④：S/LAB PULSAR 4 ― スピード重視のレーシングモデル
スピードを求めるランナーには「S/LAB PULSAR 4」。サロモンの中でもハイエンドに位置づけられる“S/LAB”シリーズの最新レーシングモデルです。
軽量かつ反発力の高い設計で、ピッチを上げて走るようなテンポ走やレースシーンにぴったり。ホールド感が強く、ソールの剛性も高いため、安定した蹴り出しが可能です。タイムを狙うランナーや、スピード練習用のシューズを探している人におすすめです。
ただし、柔らかいクッションを求める人には硬く感じるかもしれません。履き心地は少しスパルタン寄りです。
サロモンシューズの履き心地とサイズ感
サロモンのシューズは全体的にホールド感が強く、他ブランドに比べて少しタイトめな作りです。幅広の足型の人は、ハーフサイズアップを検討したほうが快適に履ける場合があります。
履き心地としては「しっかり支えてくれる安定感」が特徴。柔らかすぎず、しっかり地面を捉える感覚があります。そのため、脚への負担を減らしたい人や、フォームの安定を重視するランナーに好まれています。
クッション性はモデルによって異なりますが、全体的に“バランス型”。沈みすぎない適度な柔らかさがあり、長時間のランでも脚がブレにくいのが強みです。
メリットとデメリットを整理
サロモンのランニングシューズの評価を総合すると、以下のような特徴が見えてきます。
メリット
- 高いグリップ力で、路面が変わっても安定して走れる
- ホールド感が強く、足がブレにくい
- ソールのロッカー構造で自然に前へ進む感覚
- トレイルの技術が活かされており、耐久性も高い
- モデルごとの個性が明確で、用途に合わせて選びやすい
デメリット
- 剛性が高めで柔らかい履き心地を求める人には不向き
- 幅がやや狭く感じる場合がある
- 一部モデルは価格が高め
- トレイル向けモデルを舗装路で使うとラグが引っかかることがある
これらを踏まえると、「何を重視するか」で最適なモデルは変わります。安定性を取るならULTRA GLIDE 3、軽さを求めるならS/LAB PULSAR 4、万能型ならAERO GLIDE 3あたりが候補です。
耐久性とメンテナンスのポイント
トレイル由来の素材やソール構造のおかげで、サロモンのシューズは全体的に耐久性が高めです。とはいえ、舗装路中心であれば500〜800km、未舗装路を多く走る場合は300〜500kmを目安にソールの摩耗を確認すると良いでしょう。
また、ラグの溝に小石や泥が詰まりやすいモデルもあるため、使用後のブラッシングや洗浄を習慣化することで長持ちします。特にアッパーの通気メッシュは乾きやすい反面、汚れが残ると劣化を早めるので注意です。
サロモンのランニングシューズは誰に向いている？
サロモンのシューズは、以下のようなランナーにおすすめです。
- 舗装と未舗装を両方走る人
- 安定感を重視したい人
- トレイルにも興味がある人
- シューズのホールド感を大切にしたい人
- 走行中の“安心感”を求める人
逆に、ふわふわとした柔らかい履き心地を好む人や、レースで記録を狙う超軽量シューズを求める人には、やや硬く感じるかもしれません。
サロモンのランニングシューズ評価まとめ！人気モデルの履き心地と特徴を徹底解説
サロモンのランニングシューズは、トレイル由来の安定性とグリップ力、そして洗練されたデザインが魅力。AERO GLIDE 3のようなロード万能型から、ULTRA GLIDE 3の長距離対応、AERO BLAZE 3 GRVLのオールロード、S/LAB PULSAR 4のレーシングまで、どんなランナーにも合うモデルが揃っています。
走る路面が多様な現代のランニングシーンにおいて、サロモンは「安定して走れる信頼の一足」として確実に存在感を高めています。自分の走り方や環境に合わせて選べば、きっと長く付き合える相棒になるはずです。
