生理中、なんとなく身体が重かったり、普段よりも敏感になったりしますよね。そんな時に欠かせないのが「サニタリーショーツ」。
でも実際のところ、「履き心地」ってどうなの？と気になる方も多いはず。今回は、サニタリーショーツの快適さを左右するポイントや、素材の違いによる履き心地の特徴をわかりやすくまとめました。
生理期間の「履き心地」が大切な理由
生理中はホルモンバランスの変化で肌がデリケートになりやすく、普段なら気にならないゴムの締め付けや縫い目も不快に感じがちです。
ナプキンや吸水ショーツの構造上、ショーツには「防水布」や「吸水層」が入るため、通常の下着よりも厚みが出ます。その結果、蒸れやゴワつきが起きやすいのです。
履き心地を良くするには、「肌あたり」「通気性」「締め付け感」「ズレにくさ」の4点が重要。
これらが整っていると、日中も夜もストレスが減り、「生理中でも普段通りに過ごせる」快適さが生まれます。
サニタリーショーツの基本構造と快適性を支える工夫
サニタリーショーツは、見た目こそ普通のショーツと変わりませんが、マチ部分に特徴があります。
マチ（股の部分）は多くが二重構造になっており、内側に防水布が入っています。この防水布が経血の染み出しを防ぎ、安心感を生みます。
一方で、防水布は密閉性が高いため、どうしても「蒸れ」が起きやすい構造でもあります。
そこで、近年の製品は以下のような改良が進んでいます。
- 通気性のある防水布を採用
- 肌側にメッシュや綿を使い、ムレ感を軽減
- 羽根付きナプキン対応の二重マチ構造
- 音がしにくい薄手の防水布
このように、“漏れにくさ”と“快適さ”のバランスを取る設計が年々進化しています。
履き心地を決めるのは「素材」だった！
綿（コットン）素材の特徴
生理中のデリケートな肌に優しく、ナチュラルな着け心地が魅力。
吸湿性や通気性が高く、ムレにくいため快適さを求める方に人気です。
ただし、伸縮性がやや弱いため、体の動きにフィットしにくいことも。
ストレッチ糸（ポリウレタン）を少し混ぜた「綿混素材」なら、やさしい肌触りと動きやすさを両立できます。
ストレッチ混素材の特徴
ナイロンやポリウレタンを混ぜた素材は、軽く伸びて動きやすいのがポイント。
座る・立つ・歩くといった動作でもズレにくく、ナプキンも安定します。
ただし、化学繊維が多くなるとムレやすく、肌が弱い人には刺激になる場合も。
肌に触れる部分が綿やメッシュになっているタイプを選ぶと安心です。
防水布・吸水布の特徴
「履き心地が悪い」と感じる原因の多くが、防水布の当たり方にあります。
最近は、カサカサ音を防ぐ柔らかい防水布や、薄型の吸水層を使ったものも増えました。
特に、肌に直接防水布が当たらないよう“浮かせる構造”になっているタイプは格段に快適。
快適さを求めるなら「構造」にも注目
素材と同じくらい大事なのが構造です。
とくに生理期間中は、ショーツの形やマチの広さで安心感が大きく変わります。
- 深ばきタイプ：お腹を包み、冷えを防ぐ。夜や就寝時におすすめ。
- ボクサータイプ：太ももまで覆い、横漏れを防止。量が多い日も安心。
- シームレスタイプ：縫い目が少なく、肌への刺激が少ない。アウターにも響きにくい。
さらに、羽根付きナプキンを使う人は「羽根ポケット」付きのタイプが便利。
ナプキンの羽根をマチの中にしまえるので、擦れやズレを軽減できます。
生理中をもっと快適にするための選び方
サニタリーショーツを選ぶときは、デザインよりも「いつ・どんな場面で使うか」を基準にするのがおすすめです。
1. 日中の外出や通勤時
通気性とフィット感を重視。ストレッチ混＋メッシュ仕様の薄型タイプが快適。
2. 夜や多い日
防水布が後ろまである深ばきタイプが安心。腰まで覆う形なら、寝返りしても漏れにくいです。
3. 就寝時やおうち時間
綿やオーガニックコットン素材で、締め付け感のないリラックスタイプを選ぶと快適。
4. 肌トラブルが気になるとき
タグや縫い目が当たらない仕様、肌側が綿100％のタイプを選びましょう。
衛生的に使うためのお手入れポイント
履き心地を長く保つためには、お手入れも大切です。
サニタリーショーツは防水布や吸水層があるため、洗濯時に注意が必要。
- 洗濯ネットを使う
- 柔軟剤は避ける（吸水性を下げることがある）
- 乾燥機は使わず、陰干しで自然乾燥
- 速乾タイプの素材なら翌日には再使用可能
使用後は、ぬるま湯で軽く予洗いしてから洗濯機へ。
これだけで清潔さと耐久性がぐっと上がります。
近年注目の「吸水ショーツ」との違い
サニタリーショーツと吸水ショーツを混同しがちですが、構造は異なります。
吸水ショーツはショーツ自体に吸水層があり、ナプキンなしでも使用可能なタイプ。
サニタリーショーツはナプキン併用を前提に、防水布で漏れを防ぐ設計です。
最近では、この2つの長所を組み合わせた「ハイブリッド型」も登場しています。
ナプキン併用でもムレにくく、軽い日はショーツ単体で使えるという利便性が人気です。
素材別のおすすめポイントまとめ
- 綿／オーガニックコットン系：肌にやさしく、ムレにくい。就寝時や敏感肌に◎
- ストレッチ混素材：動きやすく、ズレにくい。外出時・多動な日に◎
- 防水布＋メッシュ構造：漏れ防止と通気性を両立。長時間の外出にも◎
- 吸水ハイブリッドタイプ：ナプキンなしでも安心。環境配慮・コスパ面で人気。
それぞれに良さがあるため、「シーンに合わせて使い分ける」のが快適に過ごすコツです。
サニタリーショーツの履き心地を見直して、もっと心地よい日常へ
生理中こそ、自分をいたわる時間。
サニタリーショーツの履き心地が良いだけで、気分も身体もぐっと楽になります。
「肌に優しい素材」「蒸れにくい構造」「締め付けないフィット感」——。
たったそれだけで、生理の日の不快感がやわらぎ、安心して一日を過ごせるはず。
素材や形、構造を少し見直して、自分の身体にいちばん合うサニタリーショーツを選んでみてください。
小さな下着の快適さが、きっとあなたの毎日を支えてくれるはずです。
