コンバースと聞くと、多くの人が思い浮かべるのは「オールスター」や「ジャックパーセル」など、クラシックなキャンバススニーカーではないでしょうか。けれど近年のコンバースは、見た目のレトロ感をそのままに、履き心地や機能面を大幅に進化させています。特に注目なのが「ランニングシューズ」としての要素を取り入れたモデル。
「クラシックデザインと走りやすさを両立したスニーカー」というテーマのもと、最新の人気モデルや履き心地の特徴、選び方のポイントを紹介します。
コンバースは「走る」ためのブランドだった？
実はコンバースの原点はスポーツにあります。1908年にアメリカ・マサチューセッツ州で誕生し、1917年には「オールスター」を発表。これは当時のバスケットボールシューズとして開発されたもので、後に名プレイヤーであるチャック・テイラーが改良を重ね、「チャックテイラー・オールスター」として世界的な定番となりました。
つまり、コンバースはもともと「スポーツのための靴」から始まったブランドなのです。
長年ファッションスニーカーのイメージが強かったコンバースが、再び「走りやすさ」へと回帰しているのは、ある意味で原点回帰ともいえるでしょう。
クラシックデザインの魅力を保ちながら進化した履き心地
キャンバスとラバーソールという、シンプルで飽きのこない構造。これはコンバースの代名詞です。
しかし、往年のオールスターを履いたことがある人なら「長時間履くと疲れやすい」「クッション性が少ない」と感じた経験もあるかもしれません。
この課題を解決するために導入されたのが、**「CXフォーム」**という新素材。
CXフォームは軽量かつ高反発なフォームで、着地時の衝撃を吸収しながらも自然な反発を返してくれるのが特徴です。日常の歩行や軽いランニング、立ち仕事など、足への負担を感じやすいシーンで快適性を実感できます。
また、ミッドソールやアウトソールの構造も改良され、グリップ力や安定性も向上。見た目はクラシックでも、中身はしっかりと現代的にアップデートされています。
ランニング対応を意識した注目モデル
Run Star Hike（ラン・スターハイク）
厚みのあるソールとギザギザのアウトソールが特徴的なモデル。
ファッションアイテムとしての存在感も抜群ですが、CXフォームを搭載しており、従来のコンバースよりも足裏のサポート力が向上しています。
「重そうに見えるけど意外と柔らかい履き心地」という声も多く、街歩きから軽いジョグまで対応できる万能型です。
Run Star Motion（ラン・スターモーション）
近未来的なソールデザインが印象的な一足。
クッション性が非常に高く、アクティブな動きにも対応する構造です。見た目はモード寄りですが、歩行時の安定感や足当たりの柔らかさはランニングシューズに近い快適さを持っています。
「ファッションと機能の融合」を象徴する、まさに今のコンバースを代表するモデルです。
All Star CX（オールスター CX）
定番の「オールスター」をベースに、履き心地を現代的にアップデートしたシリーズ。
柔軟で軽量なアッパー、CXフォーム搭載のミッドソール、グリップ性の高いアウトソールを採用し、見た目は変わらずとも履き心地はまるで別物。
長時間歩く通勤・通学にも適しており、「クラシックな見た目で快適に動ける靴」として人気を集めています。
「走りやすいコンバース」はどこまで走れる？
ここで注意したいのが、「走りやすい＝本格ランニング対応」とは限らないという点です。
コンバースのランニングラインは、あくまで日常生活の延長で“軽く走れる・動ける”ことを目的としています。
長距離マラソンや競技レベルのトレーニングでは、ナイキやアシックス、ホカなどの専門ランニングブランドに一日の長があります。
しかし、短距離のジョギングやウォーキング、街中での移動といった用途なら、コンバースの厚底・クッションモデルでも十分に快適です。
「走ることを楽しむ」ために履くスニーカーとしては、デザイン性と履き心地を両立している点がコンバースの魅力です。
CXフォームの実力と足への優しさ
CXフォームは、従来のコンバースが抱えていた「硬さ」「疲れやすさ」といった課題を解消するための中核技術です。
弾むような履き心地はもちろん、歩行時のブレを抑えるサポート力も備えています。
また、インソールに柔らかさを持たせることで、長時間の着用でも足裏が痛くなりにくい構造になっています。
さらに、アーチサポート（足の土踏まず部分の支え）を考慮した設計のモデルもあり、立ち仕事や長時間の移動でも疲れにくいという声も増えています。
こうした快適性の追求こそ、今のコンバースが評価されている理由のひとつです。
どんな人におすすめ？
・クラシックな見た目が好きだけど、履き心地の良さも重視したい人
・街歩きや通勤、立ち仕事などで長時間履くことが多い人
・軽めのランニングやウォーキングを楽しみたい人
・厚底トレンドを取り入れつつ、落ち着いたデザインを選びたい人
これらに当てはまる人には、コンバースのランニングシューズラインはとても相性が良いでしょう。
「走れるスニーカーを探しているけれど、スポーツブランドっぽすぎるのはちょっと…」という人にもぴったりです。
購入前にチェックしたいポイント
- サイズ感
コンバースはやや細身の作りが多いので、普段履いているスニーカーよりハーフサイズ上を選ぶと快適な場合があります。 - ソールの厚みと重さ
Run Starシリーズなど厚底タイプは安定感がありますが、軽快に走りたい人はAll Star CXなど軽量モデルを。 - アッパー素材
キャンバスは耐久性が高く、ニット素材は柔らかくフィット感が良い。季節や使用シーンに合わせて選ぶのがおすすめです。 - 使用目的
通勤や街歩き中心か、運動メインかでモデルを選ぶと満足度が上がります。
ファッション性と機能性を兼ね備えた一足を
コンバースの魅力は、やはりその「見た目の完成度」にあります。
シンプルでどんな服装にも馴染み、性別や年齢を問わず長く履けるデザイン。そこに快適な履き心地や走行性能が加わった今、コンバースは再び“動けるスニーカー”として進化を遂げました。
街中でも、オフィスでも、ちょっとしたランニングにも。
「クラシックなのに軽やかに走れる」――そんなコンセプトを体現しているのが、今のコンバースのランニングシューズです。
コンバースのランニングシューズで日常をもっと軽やかに
昔ながらのデザインを愛しながらも、足に優しく、走りやすく進化したコンバース。
CXフォームを中心とした最新技術によって、クラシックな見た目と快適な履き心地を両立しています。
長距離ランナー向けではなくても、日常を快適に過ごしたい人にとって、これほどバランスの取れた一足はなかなかありません。
お気に入りのファッションに合わせて、コンバースのランニングシューズで軽やかに街を歩いてみてはいかがでしょうか。
