オニツカタイガーの「NIPPON MADE(ニッポンメイド)」というシリーズを知っていますか?
スニーカー好きなら一度は耳にしたことがあるこの言葉。けれど実際に「何が特別なのか」「普通のオニツカタイガーと何が違うのか」を説明できる人は意外と少ないんです。
今回は、ブランドの象徴でもあるニッポンメイドの魅力を、背景から素材・製法・履き心地までじっくり掘り下げていきます。
NIPPON MADEとは?日本の職人技が息づく特別なライン
オニツカタイガーのニッポンメイドは、2008年に誕生した日本製プレミアムラインです。
ブランドの創業地・日本に立ち返り、「日本のものづくりの美学を世界に発信する」ことを目的として生まれました。
通常のスニーカーラインとは異なり、ニッポンメイドは生産のすべてを国内で行います。
素材の選定、裁断、縫製、染め、仕上げ――その一つひとつを日本の職人が手作業で仕立てており、大量生産の製品にはない“温度感”が感じられるのが最大の特徴です。
このこだわりは単なる「日本製」以上の意味を持ちます。
履き心地、質感、経年変化、そして「同じモデルでも微妙に表情が違う」という一点物のような特別感。
それらすべてがニッポンメイドの魅力を支えています。
素材と製法のこだわりが生む上質さ
ニッポンメイド最大の強みは、やはり素材と製法です。
オニツカタイガーの多くのモデルは海外生産ですが、このシリーズだけは厳選された日本製の上質なレザーを使用。
手に取った瞬間に伝わる革の柔らかさ、履くほどに足になじむ自然なフィット感が際立ちます。
さらに、染色や仕上げも手作業で行われるため、同じモデルでも微妙に異なる表情を持ちます。
手染め特有のムラ感や深みのある色味は、人工的には再現できない味わい。
まるでデニムのように、履き込むほどに色艶が変化していくのも魅力のひとつです。
また、職人によるステッチの美しさも見逃せません。
糸の太さや縫い目の間隔までこだわり抜いた仕立ては、シンプルなデザインであっても上質さを際立たせます。
一足ずつ手作業で作られる特別感
大量生産のスニーカーでは、同じ型を何百足も機械で成形します。
しかしニッポンメイドはその真逆。
一足ごとに職人が手作業で染め、磨き、仕上げる――そんな「一点物」のような感覚が魅力です。
この工程には時間もコストもかかります。
そのため、一般モデルの約2倍〜3倍の価格になることもありますが、それには理由があります。
職人の手が加わることで、見た目だけでなく耐久性や履き心地も格段に向上。
靴としての寿命が長く、履くたびに自分の足に合わせて成長していくような感覚を味わえます。
同じモデルでも、一つとしてまったく同じ仕上がりは存在しません。
革の表情、染めの深さ、微妙な光沢――どれも違っていて、それが“自分だけの一足”になる理由です。
人気モデルとシリーズ展開
ニッポンメイドでは、オニツカタイガーを代表するクラシックモデルをベースに、特別な素材や加工を施した限定モデルが展開されています。
代表的なのは「MEXICO 66 DELUXE」。
ブランドの象徴ともいえるメキシコ66を、日本製のレザーと伝統的な染色技法で再構築した一足です。
履き心地の柔らかさと品のある佇まいが人気で、国内外のファンから高く支持されています。
他にも「FABRE」「GSM」「DELEGATION CHUNK」などの人気モデルに、ニッポンメイド仕様が存在します。
どれも通常ラインとは異なる特別な質感を持ち、カラーリングも落ち着いたトーンが多め。
スニーカーでありながら革靴のような上品さを感じられ、大人のカジュアルスタイルにも自然になじみます。
高価格の理由と価値の本質
ニッポンメイドは一般モデルに比べて価格が高めです。
平均すると3万円台後半〜5万円前後が中心で、「スニーカーとしては高い」と感じるかもしれません。
しかしその背景には、明確な理由があります。
まず、国内生産による人件費と時間的コスト。
職人が一足ずつ手作業で仕上げるため、当然ながら効率は悪く、完成までに多くの工程を要します。
また、使用される革や染料も日本国内で調達された高品質なもの。
これらの素材コストが、価格にそのまま反映されているのです。
さらに、「長く履ける」という価値も見逃せません。
安価なスニーカーを何度も買い替えるより、丁寧に作られた一足を長年愛用するほうが結果的にコスパが良い、という考え方です。
時間とともに変化する風合いも、ニッポンメイドならではの魅力です。
履き心地とデザインの両立
ニッポンメイドは“見た目の美しさ”だけでなく、履き心地にも妥協がありません。
上質なレザーの裏側には柔らかなライニングが施され、足当たりが非常にスムーズ。
歩くたびに足全体を包み込むようなフィット感があります。
また、ソールはオニツカタイガーらしいグリップ性と軽量性を維持。
クラシカルなデザインでありながら、現代的な快適性も兼ね備えています。
普段履きとしてだけでなく、ビジネスカジュアルや旅行スタイルにも合わせやすいのが特徴です。
ニッポンメイドが選ばれる理由
このシリーズが多くのファンを持つのは、単なるブランド名以上の価値があるからです。
- 一足ずつ職人の手で作られる特別感
- 上質な日本製レザーの高級感
- 経年変化による深みと味わい
- デザインの普遍性と大人らしい落ち着き
- 日本製という安心感と信頼性
「履く」という行為の中に、クラフトマンシップを感じられる――。
そんな体験を求める人にこそ、ニッポンメイドは響くのです。
購入時の注意点と選び方
ニッポンメイドは、一般のスニーカーとは異なる点もあります。
まず、同じモデルでも仕上がりに個体差があるため、購入前には実物を確認するのがおすすめです。
革の色味や染めのムラも一点一点違うので、自分の好みに合った“表情”の一足を選びましょう。
また、レザーを使ったモデルが多いため、履いた後はブラッシングやクリームでのケアが必要です。
それを手間と感じるか、楽しみと感じるかで、満足度が変わってきます。
大切に手入れを重ねるほど、艶やかで味のある風合いに育っていきます。
まとめ:オニツカタイガーのニッポンメイドが教えてくれること
オニツカタイガーのニッポンメイドは、“日本の誇り”を靴という形で表現したシリーズです。
手作業で作られる一足一足には、職人の技術と美意識が詰まっています。
そしてそれは単なるファッションではなく、「長く使うこと」「自分だけの一足を育てること」という価値観を提案しています。
大量生産の時代にあって、こうした“丁寧に作られた靴”を選ぶ人が増えているのは自然な流れかもしれません。
もしあなたが、ただのスニーカーでは物足りないと感じ始めたなら――
ぜひ一度、オニツカタイガーのニッポンメイドに触れてみてください。
きっとその瞬間、日本のものづくりの力を、足元から実感できるはずです。


