オニツカタイガーのスニーカーと聞くと、あのサイドのストライプが思い浮かぶ人も多いはず。スポーティでありながら、どこかレトロで洗練された雰囲気を持つこのブランドは、いま再び世界中で注目を集めています。今回は、オニツカタイガーの定番モデルから最新トレンドまで、人気のスニーカーをじっくり紹介していきます。
オニツカタイガーとは?日本発ブランドの原点と進化
オニツカタイガーは1949年、鬼塚喜八郎氏によって神戸で誕生しました。もともとはバスケットシューズの製造から始まり、その後ランニングやトレーニングなど幅広い競技用シューズを手がけるようになります。
やがてこのブランドが母体となり、現在のアシックスが誕生。つまり、オニツカタイガーはアシックスの“原点”なのです。
2000年代に入り、復刻ラインとしてファッションブランド「オニツカタイガー」が再スタート。日本生まれのクラフトマンシップを受け継ぎつつ、モダンで洗練されたデザインへと進化を遂げました。現在ではスポーツブランドという枠を超え、世界中のセレクトショップでも扱われるファッションアイテムとして人気を確立しています。
オニツカタイガーが愛される理由
1. レトロとモダンが融合したデザイン
1960〜70年代の名作をベースにしたクラシックなデザインが魅力。細身のシルエットとヴィンテージ感のある配色は、どんなスタイルにも馴染みやすく、カジュアルにもきれいめにも合わせやすい万能さがあります。
2. 日本的なクラフトマンシップ
「NIPPON MADE」シリーズをはじめとするラインでは、熟練した職人による丁寧な仕上げが光ります。素材選びから縫製まで、妥協のない品質が世界中で評価されています。
3. 履き心地と機能性
見た目の美しさだけでなく、履き心地の良さもポイント。アシックスのスポーツテクノロジーをルーツに持つだけあり、軽量性やクッション性、フィット感などのバランスが優れています。
4. 世界的なトレンドとの親和性
近年のスニーカートレンドは「クラシック回帰」。その流れの中で、オニツカタイガーの持つレトロデザインが再評価されています。ヨーロッパのファッションシーンでも人気が高く、特にパリやロンドンのストリートで愛用する人が増えています。
人気ランキング上位の定番モデル
ではここから、実際に人気の高い代表的モデルを紹介します。どれも長年愛されてきた定番でありながら、いまなお現役で輝き続ける一足ばかりです。
MEXICO 66
ブランドを象徴する名作モデル。1966年のメキシコオリンピックを前に開発され、サイドのタイガーストライプが初めて採用されたのもこのモデルです。
薄底で軽く、足の形にフィットするようなスマートなシルエットが特徴。カラー展開も豊富で、白×青、黄×黒など、シーンに合わせて選びやすいのが魅力です。
映画『キル・ビル』で着用されたことで世界的に有名になり、現在でも不動の人気を誇ります。
MEXICO 66 SD/SLIP-ON
MEXICO 66 SDをベースに、より現代的にアップデートしたモデルが「MEXICO 66 SD」。上質なレザーを使い、ソールのクッション性を高めた仕様で、タウンユースにぴったり。
一方「SLIP-ON」は紐を排除したスリッポンタイプ。脱ぎ履きが簡単で、ミニマルな見た目が人気です。デザイン性と実用性を兼ね備えたシリーズとして、男女問わず支持されています。
TOKUTEN
どこか懐かしいレトロな雰囲気を持ちながら、軽量で履き心地の良い人気モデル。名前の由来は「得点」からで、1970年代のトレーニングシューズをベースにしています。
スエード素材の質感とガムソールの組み合わせがクラシックで、カジュアルコーデのアクセントにぴったり。シンプルながら上品さがあり、街歩きにも最適な一足です。
SERRANO
薄底で軽量なシルエットが特徴のセラーノは、ランニングスパイクから着想を得たモデル。軽やかな履き心地と足に沿うフィット感が魅力です。
春夏のコーディネートに取り入れると軽快さが出て、スリムなパンツとの相性も抜群。スポーティでありながら、繊細なデザインがファッション性を高めています。
GSM
「Game Shoe Model」の略称で、テニスやバスケットのコートシューズをベースにしたクラシックモデル。やや厚めのソールと、サイドのステッチがアクセントになっています。
ほどよいボリューム感があり、ストリートスタイルにも合わせやすいのがポイント。クリーンで大人っぽい印象のため、白スニーカーを探している人にもおすすめです。
CALIFORNIA 78 EX
1978年に誕生したジョギングシューズ「CALIFORNIA 78」を現代風にリメイク。丸みを帯びたフォルムと軽快なデザインが特徴です。
通気性に優れたナイロンアッパーやOrthoLiteインソールを採用し、長時間履いても疲れにくい設計。レトロな配色と程よいボリューム感で、休日スタイルにもマッチします。
TIGER ALLY
1980年代のランニングシューズをベースにしたモデルで、安定感のあるソールと柔らかな履き心地が魅力。厚底ぎみのミッドソールがトレンド感を演出し、ファッションスニーカーとしても人気があります。
クラシックなデザインながら、今っぽいバランスで履ける万能モデルです。
ニッポンメイドシリーズの存在感
オニツカタイガーの中でも特に注目されるのが「NIPPON MADE」シリーズ。
これは日本国内の職人が一足ずつ仕上げる特別なラインで、レザーの質感やステッチ、染め加工まで丁寧に作り込まれています。価格はやや高めですが、その分所有欲を満たしてくれる完成度です。
海外のファッショニスタからも高い評価を受けており、「日本のクラフトマンシップを象徴するスニーカー」としてコレクションする人も多いです。
2025年のトレンド:クラシック回帰と新しい感性
2025年のスニーカートレンドでは「クラシック×快適性」がキーワード。
厚底よりも、軽くてスマートなシルエットが再び注目されています。オニツカタイガーの細身デザインはこの流れにぴったりで、若年層だけでなく大人世代からの支持も拡大中です。
さらに、サステナブル素材を使ったモデルも増えており、地球環境への配慮を意識したブランドとしての姿勢も評価されています。
「シンプルだけど上質」「派手すぎず個性を出せる」――そんなバランス感が、今の時代にフィットしているのです。
ファッションとの組み合わせ例
- カジュアル派:デニム×MEXICO 66で定番の王道スタイル。
- きれいめ派:白シャツやジャケットにGSMを合わせて抜け感を演出。
- ストリート派:ワイドパンツにTIGER ALLYでボリュームバランスを調整。
- ミニマル派:モノトーンコーデにSLIP-ONでシンプルに仕上げる。
どのモデルも主張しすぎないデザインだからこそ、コーディネートの幅が広く、季節を問わず使えます。
まとめ:オニツカタイガーのスニーカーで日常をアップデート
オニツカタイガーのスニーカーは、ただの“靴”ではなく、日本の技術とデザインが融合したカルチャーアイテムです。
長い歴史を背負いながらも、今の時代に合わせたアップデートを重ね、クラシックとモダンを共存させています。
「履きやすくて、どんな服にも合う」――そんなシンプルな魅力こそが、世界中の人々を惹きつけてやまない理由でしょう。
定番のMEXICO 66から最新モデルまで、自分のスタイルに合った一足を見つけて、毎日のコーディネートに取り入れてみてください。


