スニーカー好きなら誰もが一度は気になる「エア ジョーダン 1(AJ1)」の履き心地。
見た目のカッコよさはもちろん、ストリートでも不動の人気を誇る一足ですが、実際に履いたときの快適さについては賛否があります。この記事では、エア ジョーダン 1を実際に履いた感想や、構造的な特徴から見える「快適性の本当のところ」を詳しくレビューしていきます。
エア ジョーダン 1の基本構造と履き心地の関係
まず前提として、エア ジョーダン 1は1985年に誕生したバスケットボールシューズです。
マイケル・ジョーダンの初代シグニチャーモデルとして設計されており、その構造は“現代のスニーカー”とは少し異なります。
アッパー素材にはレザーが使われ、ホールド感やデザイン性に優れていますが、革がやや硬く、足に馴染むまで時間がかかることがあります。履き始めは少し窮屈に感じる人も多いでしょう。
ミッドソールは薄めで、現行のランニングシューズのようなクッション性は期待できません。接地感が強く、地面をしっかり感じる“硬めの履き味”が特徴です。
このため、長時間の歩行よりも、短時間の街履きやファッション用途に向いているといえます。
実際に履いて感じた「良い点」
エア ジョーダン 1の履き心地には確かに硬さがありますが、それでも多くのファンが支持する理由は明確です。実際に履いて感じた“良い点”を挙げてみましょう。
1. トゥボックスの余裕と安定感
つま先部分(トゥボックス)には適度な余裕があり、足指が圧迫されにくい設計になっています。
指が動かせる程度のスペースが確保されているため、長時間でも蒸れにくく、歩行時のストレスが少ないという意見もあります。
2. ヒールカウンターのしっかりしたホールド
かかと部分のホールド感がしっかりしており、歩行時に足がズレにくいのも特徴。
足首まわりのサポート性が高く、スニーカー特有の「ぐらつき感」が少ない点は好印象です。
3. 履くだけでテンションが上がるデザイン性
快適性とは直接関係ないようでいて、実は大切なのが「気分的な満足度」。
ジョーダンの象徴的なシルエットと存在感は、履くだけで気持ちが高まります。スタイル全体を引き締めてくれるため、「少し硬くても履きたい」と思わせる魅力があります。
「履き心地が悪い」と言われる理由
一方で、「エア ジョーダン 1は履き心地が悪い」と言われることも事実です。
その理由を構造的・体感的な視点から整理します。
1. クッション性の少なさ
1980年代当時のテクノロジーを踏襲しているため、ミッドソールのフォーム素材が薄く、衝撃吸収性は控えめです。
柔らかい履き心地に慣れた人には、地面の硬さを感じやすく「長時間は疲れる」と感じることもあります。
2. 横幅がやや狭め
足型(ラスト)が欧米人向けのため、横幅がタイトに作られています。
特に日本人のような「甲高・幅広」タイプの足には窮屈に感じやすく、履き始めは痛みを感じるケースも少なくありません。
3. アッパー素材が硬い
レザーアッパーは高級感がありますが、その分硬さもあり、足馴染みには時間がかかります。
新品の状態では「履き口が固くて足が入れにくい」「足首が擦れる」という声もありますが、履き込むことで徐々に柔らかくなっていきます。
4. 通気性があまり高くない
革素材の特性上、メッシュ系スニーカーに比べて通気性が劣ります。
夏場や長時間の使用では蒸れを感じることもあるため、季節や環境によっては注意が必要です。
快適に履くための工夫と対策
「履き心地が硬い」「疲れやすい」と感じた場合でも、いくつかの工夫で快適性を高めることができます。
1. サイズ選びを慎重に
AJ1は基本的に“やや小さめ”の作りです。
普段より0.5cm〜1cm大きめを選ぶと、足幅に余裕が出て快適になります。特に甲高の人は、試着時に厚手ソックスを履いて確認するのがおすすめです。
2. インソールを交換する
純正のインソールは薄めなので、クッション性のあるインソールに変えることで劇的に履き心地が改善します。
衝撃吸収タイプやアーチサポート付きのインソールを入れると、足裏の疲れが軽減されます。
3. 革を慣らす
履き始めは短時間の使用からスタートし、少しずつ時間を延ばしていくと、革が足の形に馴染みます。
柔軟剤入りのレザークリームでケアしてあげると、硬さが和らぎ履きやすくなります。
4. ソックスを変える
厚手のソックスを履くと足あたりが柔らかくなり、擦れを防ぐ効果もあります。
逆に、夏場は吸湿速乾性のある薄手のソックスにして、蒸れを防ぐのがコツです。
モデルによる履き心地の違い
一口にエア ジョーダン 1といっても、実は複数のバリエーションがあります。
それぞれで履き心地が大きく異なるため、用途に合わせた選び方を知っておくと安心です。
High(ハイカット)
最もオリジナルに近い形で、足首までしっかりホールドされます。
安定感は抜群ですが、その分重量もあり、履き心地はやや硬め。クラシックなスタイルを求める人におすすめです。
Mid(ミッドカット)
ハイカットよりも軽く、動きやすいバランス型。
ただし、クッション性や通気性は大きく変わらないため、快適さを求めるならインソール調整がポイントです。
Low(ローカット)
軽さ・脱ぎ履きのしやすさに優れていますが、クッションは控えめ。
「スニーカー感覚でさらっと履きたい」人に合っています。
エア ジョーダン 1 Zoom CMFTシリーズ
エア ジョーダン 1の見た目を保ちながら、内部構造を快適化したモデル。
Zoom Airユニットが搭載され、クッション性が向上。履き心地を重視するなら、このシリーズが最もおすすめです。
こんな人にエア ジョーダン 1は向いている
履き心地を重視する人にはやや硬く感じる一方で、AJ1には他のスニーカーにはない魅力があります。
実際に履いてみて、「合う」「合わない」がはっきり分かれるモデルです。
向いているのはこんな人です。
- デザイン・存在感を重視したい人
- 革靴のようなフィット感や硬めの履き味が好きな人
- 短時間の街歩きやファッション用途で使いたい人
- “履きこむ楽しさ”を味わいたい人
逆に、1日中歩き回る人や柔らかいクッション感を重視する人は、エア ジョーダン 1 Zoom CMFT 2や他シリーズを検討したほうが快適です。
エア ジョーダン 1を長く快適に履くためのメンテナンス
履き心地を維持するには、メンテナンスも欠かせません。
特にレザー素材は放置すると硬化やシワの原因になります。
- 使用後はブラッシングで汚れを落とす
- 定期的にレザークリームで保湿し、柔軟性を保つ
- 防水スプレーをかけて雨・湿気対策をする
- 履かない日はシューキーパーで型崩れを防ぐ
こうした手入れを続けることで、見た目も履き心地も長くキープできます。
エア ジョーダン 1の履き心地まとめ
エア ジョーダン 1の履き心地を一言でまとめるなら、
「クラシックで硬め、でも履くほどに味が出る一足」です。
現代スニーカーのような柔らかさや軽さを期待するとギャップがありますが、
革の質感やホールド感、デザインの存在感は唯一無二。
最初の硬さを乗り越えれば、足に馴染む心地よさと満足感が待っています。
エア ジョーダン 1の履き心地は悪い?実際に選ぶ際の結論
エア ジョーダン 1の履き心地は、「悪い」と感じる人もいれば「最高」と言う人もいます。
その差は、足型・用途・モデル選びに大きく左右されるのが実情です。
もし、快適に履きたいなら――
サイズ選びを丁寧に行い、慣らし履きをして、自分の足に合わせて育てていくこと。
それが、AJ1を“履きこなす”いちばんの近道です。
ファッション性とクラシックな存在感を両立する一足として、
エア ジョーダン 1は今なお多くの人に愛され続けています。


