靴の履き心地を少しでも良くしたくて、「インソールを重ねるのってアリなのかな?」と思ったことはありませんか?
実はこの“重ね敷き”という方法、やり方や目的を間違えなければ、意外と有効なケースもあります。
ただし、注意点も多く、知らずに試すと「逆に痛くなった」「靴がきつくなった」という結果になりかねません。
この記事では、インソールを重ねるときのメリット・デメリット、向いている靴のタイプ、そして安全に試すためのポイントを徹底的に解説します。
そもそもインソールを重ねるとは?どんな目的があるのか
インソールを重ねるとは、靴の中に2枚以上の中敷きを敷いて履く方法のことです。
一番多い理由は「靴が少し大きくてフィット感を上げたい」というもの。
他にも「クッション性を高めたい」「足の疲れを軽減したい」「かかとの浮きを防ぎたい」といった目的で使う人もいます。
特にスニーカーや立ち仕事用の靴、ランニングシューズなどでは、もともと中敷きが取り外せるものが多く、手軽に試せる方法として人気です。
一方で、革靴やパンプスのように内部がタイトな靴では、重ねることで逆に窮屈になったり、足が痛くなったりすることもあります。
つまり「目的が明確」で、「靴に十分な余裕がある」ことが、重ね敷き成功のカギになるのです。
インソールを重ねるメリットとは
まずは、重ねることで得られるメリットを見てみましょう。
やり方次第では、履き心地を大きく改善できることもあります。
1. フィット感の調整
少し大きめの靴や、履いているうちに伸びてしまった靴にもう一枚インソールを重ねると、サイズの隙間を埋めることができます。
足が前に滑ったり、かかとが浮いたりする感覚が減り、安定した履き心地になります。
2. クッション性がアップ
インソールをもう一枚追加すると、靴底との間にさらにクッション層ができ、衝撃吸収性が高まります。
立ち仕事が多い人や長時間歩く人にとっては、足裏への負担を軽減する手助けになることもあります。
3. 機能の組み合わせができる
例えば「低反発インソール+アーチサポート付きインソール」といったように、2枚の特性を組み合わせて使うことで、クッション性と安定感の両立が期待できます。
ただし、形状や厚みによってはバランスが崩れることもあるため、慎重な選び方が必要です。
インソールを重ねるデメリットとリスク
一見便利そうな“重ね敷き”ですが、正しく使わないと足に悪影響を与えることもあります。
ここでは注意すべきデメリットを紹介します。
1. 靴が窮屈になり、足が圧迫される
インソールを2枚入れると、その分だけ靴の内部空間が狭くなります。
特に甲やつま先の高さに余裕がない靴だと、足が圧迫され、血行不良やしびれ、靴擦れを起こす可能性もあります。
2. 歩行バランスが崩れる
靴はもともと「インソール1枚」で設計されており、その厚みや屈曲位置も計算されています。
重ねることで靴底の曲がる位置がずれ、歩行時の力のかかり方が変わってしまうことがあります。
結果として、疲れやすくなったり、膝や腰に負担がかかることもあるのです。
3. サポート機能が損なわれる
アーチサポートやヒールカップが立体的なインソールを重ねると、上に敷いたインソールが浮いて安定しないことがあります。
せっかくのサポート効果が失われたり、逆に足裏が不安定になってしまうことも。
4. 蒸れやすくなる・摩耗が早まる
インソールを重ねると通気性が悪くなり、汗や熱がこもりやすくなります。
また、インソール同士が擦れることで摩耗やズレが起こり、早く傷んでしまうこともあります。
インソールを重ねる前にチェックしておきたいこと
「ちょっと試してみようかな」と思ったら、いきなり入れる前に次のポイントを確認しましょう。
これを守るだけで、快適さと安全性が大きく変わります。
靴の中敷きが取り外せるか
固定されているタイプの靴(接着されているもの)は、重ね敷きに不向きです。
取り外し可能なインソールタイプの靴なら、純正インソールを外して入れ替えるか、薄手の補助インソールを上に重ねる方法が現実的です。
靴の内部に余裕があるか
甲部分やつま先に圧迫感が出ないかを確認しましょう。
履いたときに「きつい」「指が動かない」と感じるなら、重ね敷きは避けたほうが無難です。
インソールの厚みと素材
厚手の低反発タイプなどは重ね敷きに不向きです。
薄手でフラットな形状のインソール(EVAフォームやフェルトなど)を選ぶと、靴の構造を崩さずに微調整ができます。
用途と時間
重ね敷きは短時間の使用や一時的なサイズ調整に向いています。
長時間の立ち仕事や運動用途では、靴の屈曲性が変わり、疲労や痛みを感じやすくなるため注意が必要です。
実際にインソールを重ねても良いケースと避けるべきケース
重ね敷きが有効に働く場面と、やめたほうがいい場面を整理しておきましょう。
試しても良いケース
- 靴がやや大きめで、かかとが浮いたり前すべりしたりする場合
- フィット感を少しだけ上げたいとき
- 薄手インソールを使って、クッション性を微調整したいとき
- 靴内に十分な余裕があり、短時間の使用を目的とするとき
避けたほうがいいケース
- 靴がすでにタイトで、甲やつま先が窮屈な場合
- 固定された中敷きや立体形状のインソールを採用している靴
- スポーツやランニングなど、足の動きが激しい用途
- 足に痛み・変形・疾患がある人(外反母趾・偏平足・足底筋膜炎など)
もしフィット感や疲れが気になるなら“交換”という選択肢も
インソールを重ねるよりも、安全かつ確実なのが「入れ替え(交換)」です。
今の靴の中敷きを外して、機能性インソールやオーダーメイドタイプに入れ替える方法なら、靴の構造を崩さず快適性を高められます。
最近では、薄手でも高機能なタイプや、用途別(ランニング用・立ち仕事用・冷え対策用など)のインソールも豊富です。
「重ねる」よりも、「1枚で理想の履き心地を作る」という考え方が、結果的に長く快適に履ける近道になることが多いです。
インソールを重ねるときのコツと安全な使い方
どうしても重ねたい場合は、次のポイントを意識してみてください。
- フラットで薄手のインソールを選ぶ(1~2mm程度が理想)
- 上下でズレないように、摩擦の少ない素材は避ける
- 試し履き後に数時間歩いて、圧迫感や痛みがないか確認する
- 左右差をつけず、両足で同じ構成にする
- 違和感を感じたらすぐにやめる
このように段階を踏めば、重ね敷きによるトラブルを防ぎながら、自分に合ったバランスを探ることができます。
まとめ:インソールを重ねるのは「場合によってはアリ」
インソールを重ねること自体は、目的が明確で条件が整っていれば“アリ”です。
靴が少し大きいときのサイズ調整や、短時間のクッション補強には役立ちます。
ただし、闇雲に重ねると、靴の設計バランスを崩したり、足を痛めたりするリスクがあります。
「厚み」「靴の余裕」「用途」「時間」をしっかり見極め、無理のない範囲で試すことが大切です。
最も快適な履き心地を得たいなら、重ねるより“交換”や“カスタムインソール”の検討もおすすめです。
あなたの足に合った一足を見つけるための一歩として、今回の情報を参考にしてみてください。


