靴ひもを替えるだけで、履き心地が変わる――そう聞くと少し大げさに感じるかもしれません。けれど、実際に試してみるとその差は意外なほど大きいもの。今回は、アシックスが手がける「パワーホールドシューレース」に注目し、どんな効果があり、なぜ“ズレにくくなる”のかを詳しく見ていきます。
パワーホールドシューレースとは?アシックスが開発した高機能シューレース
「パワーホールドシューレース」は、アシックスが展開するシューズアクセサリーの中でも人気の高い靴ひもです。一般的な靴ひもとは違い、部分ごとに異なる編み構造を採用しているのが最大の特徴。これによって、締まりやすく、ほどけにくく、さらに足全体をしっかりホールドしてくれる設計になっています。
素材はポリエステル製で、耐久性と柔軟性を兼ね備えています。サイズは110cmから170cmまでと幅広く、ランニングシューズからバスケットシューズ、スパイク系まで、用途に応じて選べるのも魅力です。価格はおよそ550円前後と、コストを抑えながら確かな効果を得られるのが人気の理由となっています。
ズレにくさを生む秘密:部位ごとに変化する編み構造
パワーホールドシューレースが高い評価を得ている理由は、その「設計思想」にあります。
ひも全体が同じ素材・編み方ではなく、靴のアイレット(ひも穴)を通す部分と、結び目を作る部分で構造を変えているのです。
- アイレット部分(通し部分)
この部分は編み込みが密で硬め。靴に通す際に摩擦が少なく、スムーズに引けるよう設計されています。また締めたときの保持力が高く、足の甲全体をしっかり包み込み、動作中のズレを抑えます。 - 結び目部分(末端側)
一方で、結ぶ部分は繊維の引っ掛かりをあえて高め、ほどけにくくなるよう調整されています。これにより、強く締めても解けにくく、それでいて結びやすいという理想的なバランスを実現しています。
これらの設計によって、スポーツ中の激しい動きや長時間の歩行でも、足が靴の中で前後に動きにくくなるというメリットが生まれます。
実際に使われている場面:スポーツから日常まで幅広く対応
パワーホールドシューレースは、どのジャンルの靴にも装着できる汎用モデルとして設計されています。
特に使用者が多いのは次のようなシーンです。
- ランニングやウォーキング
長時間の動きでも緩みが出にくく、フィット感をキープ。走行中の靴内ズレを軽減してくれます。 - バスケットボールやフットサルなど方向転換の多い競技
急なストップやターン時に足がずれにくいため、安定感が増します。 - 通勤・通学用のスニーカー
1日中履いてもほどけにくく、見た目もスッキリ。カラー展開が豊富で、ファッション的なアクセントにも。 - スパイクやトレーニングシューズのカスタム
硬めのシューレースを好むアスリートからも支持され、プレー中のホールド力向上を狙う用途でも人気です。
このように、特定の競技に限らず「靴の中で足が動く感覚を抑えたい人」に幅広く選ばれています。
使用者の声:履き心地が変わる“小さなアップグレード”
レビューや使用体験談を見ていくと、共通して挙がる意見があります。
- 「靴ひもを替えただけでフィット感が全然違う」
- 「足が前に滑らなくなった」
- 「結んだあとほどけにくく、1日快適だった」
- 「細めだからどんな靴にも合いやすい」
特に、ランニング愛好者やスポーツ選手の間では「シューズを変えるほどではないが、少しの違和感を解消したい」というニーズに応えるアイテムとして注目されています。
また、アシックス以外の他ブランドシューズにも問題なく使えるという声も多く、汎用性の高さが評価されています。
注意点と選び方:効果を最大限に引き出すために
どんなに優れた靴ひもでも、使い方を誤ると本来の性能を活かせません。パワーホールドシューレースを購入・使用する際は、以下の点を意識しましょう。
- 長さ選びは慎重に
アイレット数や靴の形によって最適な長さが変わります。長すぎると硬い部分が結び目にかかり、逆に緩みやすくなることもあります。目安として、一般的なランニングシューズは120〜130cm、バスケットシューズやスパイクは150〜170cmを選ぶ人が多いです。 - 締めすぎに注意
ホールド力が高い分、強く締めすぎると足が痛くなる場合があります。特に長時間の使用時は、血行を妨げないよう「しっかり、でもきつすぎない」加減を探りましょう。 - 靴自体のフィット感も確認
紐を替えるだけで劇的な変化が起きるわけではありません。靴本体のサイズや幅が合っていることが前提です。パワーホールドシューレースは“補助的にフィット感を整えるツール”と捉えると良いでしょう。
なぜ靴ひもでフィット感が変わるのか?
一見地味な存在の靴ひもですが、実はシューズの性能を左右する重要な要素です。
靴と足の間に生まれるわずかな“隙間”をどうコントロールするか――そこに靴ひもの役割があります。アイレットを通すときの摩擦、素材の伸縮、締め具合、結び方。それらが合わさって、足全体の安定性を支えています。
パワーホールドシューレースは、この“隙間を減らす設計”に特化しています。しっかり締めた状態を維持することで、足と靴が一体化しやすくなり、結果として歩行・ランニング・ジャンプなどの動作がよりスムーズに感じられるのです。
コスパで見ても優秀なアップグレードパーツ
靴紐は消耗品ですが、たった500円前後で「履き心地」や「安定性」に明確な違いを感じられるとしたら、それは十分に価値ある投資です。
新品のシューズを買い替えるほどではないけれど、もう少し快適にしたい。そんな時に、パワーホールドシューレースのようなアイテムを試してみるのは理にかなっています。特に、日々のランニングやスポーツで足のブレや靴の緩みを感じている人には、気軽に試せる改善策になるでしょう。
アシックス パワー ホールド シュー レースの効果を体感しよう
「靴ひもを替えるだけで、ここまで違うのか」と感じる人は少なくありません。
パワーホールドシューレースは、アシックスらしい実用性と研究開発の成果が詰まったアイテム。ズレにくさ、ほどけにくさ、そして安定したフィット感――その全てをバランスよく実現しています。
小さなパーツながら、履き心地の精度を上げる“隠れた名脇役”。
もし今のシューズに少しでも違和感があるなら、まず靴ひもから変えてみる。それだけで、足との一体感が見違えるように感じられるはずです。


