ランニングシューズの中でも「雲の上を走るような履き心地」で知られるアシックスのニンバスシリーズ。その最新モデル「アシックス ニンバス27」は、長距離ランナーから普段履きまで幅広く支持を集めています。この記事では、実際の使用感や改良点をもとに、履き心地・通気性・走行性能を徹底分析します。
ニンバス27の基本情報とコンセプト
アシックス ニンバス27は、シリーズ名の由来でもある「Nimbus＝雲」にふさわしい極上のクッション性が特徴。長距離をゆったり走る人や、リカバリーラン、普段のウォーキングにも使いやすい設計です。
ミッドソールには「FF BLAST PLUS ECOフォーム」が採用され、柔らかく弾力のある着地感を実現。さらに、かかと部分には「PureGEL」を搭載し、衝撃吸収性を高めています。これにより、足への負担を抑えながらも自然なスムーズな走行感を得られるのが魅力です。
履き心地：まさに“雲の上”を走るような感覚
履いた瞬間に感じるのは、包み込まれるような柔らかさと安定感。シューズ全体がしっかりと足をホールドしながらも、圧迫感がなく、長時間のランでもストレスを感じにくい構造になっています。
特にかかとから中足部にかけてのサポート力が高く、着地のたびに安心感があります。柔らかいソールながら、足が沈み込みすぎず、自然な転がり感を演出。これにより、ジョグ中でもリズムを保ちやすく、脚の疲労を軽減してくれます。
また、柔軟なシュータンと厚めの履き口が、足首を優しく包み込むため、擦れや違和感が出にくい点も好評です。特に長距離ランナーや膝に負担を感じやすい人にとって、アシックス ニンバス27のクッション性は非常に頼もしい存在といえます。
通気性：新メッシュアッパーで快適さが進化
前作から大きく進化したのがアッパー部分です。ニット素材から「エンジニアードジャカードメッシュ」に変更されたことで、通気性と軽さが向上しました。メッシュの隙間が熱を逃がし、長時間走っても蒸れにくい構造です。
また、この新素材は通気性だけでなく柔軟性にも優れており、足の形に自然にフィット。走行中の屈曲にもスムーズに追従します。これにより、シューズ内の快適さが一段とアップ。暑い季節でも快適にランニングを楽しめる仕様になっています。
走行性能：安定感とクッション性の両立
アシックス ニンバス27は、厚底ながらも安定感が非常に高いのが特徴です。ヒール高は約43.5mm、前足部は35.5mmで、ドロップは8mm。しっかりとした厚底設計ながら、重心移動が自然でスムーズな走りをサポートします。
ミッドソールの「FF BLAST PLUS ECO」は、柔らかいだけでなく適度な反発力も持ち、ゆっくりしたペースのジョグでも軽快に足が前へ出る感覚があります。さらに、「PureGEL」がかかとの衝撃を吸収し、安定した着地を実現。
アウトソールには「HYBRID ASICSGRIP」が採用され、濡れた路面でもしっかりグリップ。耐久性も高く、トレーニング用として長期間使用してもクッションがへたりにくいという声が多いです。
実際の使用感レビュー
多くのランナーが「疲れにくい」「足が守られている感じがする」と評価する一方、「柔らかすぎてスピード走には不向き」という意見もあります。確かに、弾むような反発を求めるテンポ走やインターバル練習では、ややもっさりした印象を受けるかもしれません。
ただ、アシックス ニンバス27の本領はあくまで“長く走る快適さ”。スピードよりも距離を重ねるタイプのランナーには、この安定したクッション性が大きなアドバンテージになります。特に週末のロングジョグや、フルマラソンのLSD練習などで真価を発揮するシューズです。
ニンバス26からの改良ポイント
前作のアシックス ニンバス26と比較すると、まずアッパーの変更による通気性の向上が大きな違いです。ニット素材の包み込み感は心地よい反面、夏場は熱がこもりやすいという弱点がありました。アシックス ニンバス27ではその点を解消し、快適な温度管理が可能になっています。
さらに、ミッドソールの厚みがわずかに増し、より柔らかくクッション性の高い走行感に進化。とはいえ、全体のバランスは崩しておらず、安定性との両立が保たれています。シリーズらしい「柔らかさの中に芯のある走り心地」を維持しつつ、現代のランニングシーンに合わせた微調整が行われている印象です。
デザインと日常使いの快適さ
アシックス ニンバス27は、ランニングシューズとしてだけでなく、デイリーユースにも向いたデザイン性を持っています。アシックスのラインが控えめに入り、シンプルで街履きしやすいカラーリングも豊富。実際に「通勤用スニーカーとしても愛用している」という声も多いです。
また、履き口の柔らかい素材やゆとりのある前足部設計により、普段使いでも快適。長時間の立ち仕事やウォーキングでも疲れにくく、「ランニングと日常の両方で使える万能モデル」として高評価を得ています。
どんなランナーにおすすめか
アシックス ニンバス27が特におすすめなのは、以下のようなランナーです。
- 長距離ジョグやLSDを中心に走る人
- 膝や腰への負担を軽減したい人
- ゆったりとした走行感を好む人
- クッション性を重視する初心者ランナー
- 日常でも履き心地の良いシューズを探している人
反対に、テンポ走やスピード練習が多いランナー、より軽量で反発のあるシューズを求める人には、メタスピードやノヴァブラストなどのシリーズの方が適しています。
価格・耐久性・コスパの評価
公式価格はおおよそ2万円前後ですが、耐久性や快適性を考慮すればコストパフォーマンスは高い部類に入ります。レビューによると、300km〜400kmを超えてもクッション性が持続しているケースが多く、長期的に見てもコスパの良い一足です。
アシックスらしい堅実な作りと信頼感があり、長く愛用できるシューズを探している人にぴったりです。
まとめ：アシックス ニンバス27は快適性の集大成
アシックス ニンバス27は、快適性と安定性を極めた“マックスクッション”の王道モデル。履いた瞬間から柔らかく、長距離を走っても疲れにくい設計が魅力です。新しいメッシュアッパーによって通気性が向上し、季節を問わず快適に使用できます。
スピードを求めるシーンよりも、リカバリーランやゆったりとしたジョグ、通勤・街歩きに最適。ランニング初心者からベテランまで、多くのランナーにとって「安心して履ける一足」と言えるでしょう。
アシックス ニンバス27は、その名の通り「雲の上の走り心地」を追求した快適性の象徴です。長く走るほど、その完成度の高さを実感できるモデルです。
