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アシックス ソニックス プリント エリート 3の進化点とは?競技者向け最新モデルを詳しく紹介

アシックスの短距離用スパイク「ソニックス プリント エリート 3」は、2024年以降の陸上競技シーンで大きな注目を集めている。従来の薄底スパイクの常識を覆すような“厚底+高反発”という設計で、短距離スプリンターたちの走りに新しい可能性をもたらしたモデルだ。この記事では、その進化点や特徴、実際の使用感、そしてどんな選手に向いているのかを詳しく紹介していく。


厚底スプリントスパイクという新しい潮流

これまで短距離スパイクといえば、地面との一体感を重視した「薄底・剛性重視」が主流だった。ところが、近年の長距離シューズ市場で厚底×高反発フォームが主役となったように、その波は短距離分野にも押し寄せている。

アシックスが開発した「ソニックス プリント エリート 3」は、その変化を象徴する一足。従来のスパイクとはまったく異なる設計思想を持ち、厚みのあるソールに高反発フォームとプレートを組み合わせた「厚底スプリントスパイク」として登場した。これは、単なるデザイン変更ではなく、走り方そのものに影響を与える革新的な進化といえる。


ミッドソール素材に採用されたFF BLASTの反発力

このモデルの最大の特徴は、アシックス独自の高反発フォーム「FF BLAST」をミッドソールに採用していることだ。これにより、接地から離地までの推進力が大幅に向上している。

従来の短距離スパイクでは、地面を“蹴る”感覚が重視されてきたが、「ソニックス プリント エリート 3」では“押し出すように進む”感覚が得られる。厚底ながらも反発が素早く返ってくるため、スタート直後の加速や後半のスピード維持にも貢献してくれる。特に、100mや200mの直線種目でその効果を感じやすいという声が多い。

さらに、ソール厚は世界陸連(WA)のルールに準拠しており、最大20mmの制限内で設計されている。厚底化によって重心の上下動が増す心配もあったが、反発と安定性のバランスが取られており、接地の安定感はしっかり確保されている。


カーボン樹脂プレートによる高剛性と推進力

ソニックス プリント エリート 3」では、ガラス繊維強化樹脂プレートを内蔵。いわば“カーボンプレートに近い”特性を持つ素材で、足のエネルギーを効率的に前方へ伝える役割を担う。

このプレートが厚底ミッドソールと連動することで、地面を蹴った瞬間にバネのような推進力を発揮する。短距離選手が求める「一歩一歩の爆発力」を生み出す設計だ。
また、プレートの形状は、アシックスの長距離用トップモデル「METASPEED SP」から発想を得ており、プレート全体で足裏を支えるような一体構造になっている。これにより、スプリント中のブレを抑え、安定した走行姿勢を維持できる。


フィット性を高めるモーションラップアッパー

厚底スパイクにありがちな「足が浮くような感覚」を解消しているのが、モーションラップアッパーと呼ばれる新構造だ。アッパー全体を包み込むように設計することで、激しいスタートやコーナリング時にもシューズがブレにくく、足とスパイクが一体化するような安定したフィット感を実現している。

通気性や軽量性も考慮されており、試合中の蒸れや重さを感じにくい。足入れした瞬間に感じる「締まりすぎないのにピタッとする感覚」は、従来のアシックススパイクとは一線を画す。
実際に履いた選手のレビューでも「足との一体感がすごい」「力が逃げずにそのまま前に進む」といった声が多く見られる。


軽量性と反発の両立

厚底スパイクと聞くと、「重いのでは?」という懸念を持つ人も多いだろう。しかしこのモデルは、片足約185g(26.5cm)と非常に軽量。厚底構造とプレートを搭載しながらも、従来の薄底スパイクと遜色ないレベルにまで軽量化が進んでいる。

この軽さは、スプリント時の足さばきを妨げず、フォームを崩すことなくスピードに乗れるよう計算された結果だ。軽量ながら高反発、そして安定性も兼ね備えるという、まさに“全方位型”のスパイクに仕上がっている。


実際の使用感と評価

レビューを見ていくと、最も多い感想が「履きやすい厚底スパイク」という評価だ。初めて厚底タイプを履く選手でも違和感が少なく、接地感やスタート時の蹴り出しが自然に感じられるという。

また、フォーム材とプレートの組み合わせによって、加速局面での前傾姿勢が取りやすくなっている点も好評だ。特に、スタートダッシュや中盤でスピードを維持したいタイプの選手に適している。
一方で、ピンの本数が少なめの設計(取り替え式5mm平行柱スパイク)なため、400mやハードルなどコーナーを多用する種目では安定感に慣れが必要だという意見もある。


向いている選手タイプと使用シーン

ソニックス プリント エリート 3」が真価を発揮するのは、100m・200mなどの純スプリント種目。特に、接地の速さや反発を活かして加速したい選手に向いている。

以下のような特徴を持つ選手におすすめだ。

  • 爆発的なスタートを重視するスプリンター
  • 直線でスピードを維持するタイプ
  • 厚底スパイクを初めて履く選手
  • オールウェザートラック環境で練習・試合を行う競技者

逆に、土トラックでの使用や、安定性を最優先する400m・ハードル専門選手には注意が必要。ピンの本数や接地面の特性上、滑りやすさを感じるケースもあるため、練習で感触を確かめてから本番投入するのが望ましい。


歴代モデルとの比較で見える進化の方向性

初代や第2世代の「ソニックス プリント エリート」は、どちらかといえば伝統的な薄底構造を継承していた。しかし、第3世代では厚底化とプレート化によって“走りの質”そのものを再定義している。

この変化は、長距離シューズの「METASPEED SP」の技術を短距離用に転用した結果でもある。つまり、アシックスが培ってきた“反発×推進力”のノウハウを、短距離スパイクにも落とし込んだのだ。

その結果、単なる「速いスパイク」ではなく、「体への負担を抑えつつ速く走れるスパイク」へと進化している。これは、高校生や大学生など、成長期のアスリートにとっても大きなメリットといえる。


価格帯と販売状況

現在、アシックス公式および各スポーツショップでの販売価格はおおよそ22,000円〜28,000円前後。カラーは「フラッシュレッド×ブラック」や「セーフティイエロー×ブラック」など複数展開があり、ユニセックス仕様で男女問わず使用できる。

2024年春夏モデルとして登場した後、2025年シーズンでも継続販売されており、今後も主要大会での着用例が増えると見られている。


まとめ:アシックス ソニックス プリント エリート 3がもたらす短距離スパイクの新時代

アシックス ソニックス プリント エリート 3は、短距離スパイクの常識を塗り替える存在だ。厚底と高反発フォーム、樹脂プレートという3要素を融合させ、反発力と安定性を両立させた設計は、まさに“スプリント界の厚底革命”といえる。

これまでの薄底スパイクに慣れた選手にとっても履きやすく、走りの感覚を大きく崩すことなく新しいスピード感を得られる点は特筆すべきだ。
一方で、用途に応じた選択が重要であり、特に400mやハードルなどでは個々のフィーリングを確かめて選ぶことをおすすめする。

短距離競技の世界では、今まさに“厚底スパイク時代”が始まろうとしている。その中でアシックス ソニックス プリント エリート 3は、未来のスタンダードとなる可能性を秘めた革新的モデルである。

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