神戸にある「アシックスミュージアム」は、スニーカーやスポーツが好きな人なら一度は訪れたい特別な場所です。アシックスミュージアムの原点から最新のテクノロジーまでを体感できる空間であり、子どもから大人まで楽しめる学びの場としても人気を集めています。今回は、このアシックスミュージアムの魅力を、現地の雰囲気や展示内容、アクセス情報まで徹底的に紹介します。
アシックスミュージアムとは?神戸発のスポーツ文化拠点
アシックスミュージアム(正式名称:アシックスミュージアムスポーツミュージアム)は、兵庫県神戸市中央区・ポートアイランドにあるアシックス本社ビル内に併設された企業ミュージアムです。1949年に神戸で創業したアシックスが歩んできた歴史を、見て・触れて・体験できる形で伝えることを目的に2009年にオープンしました。
「スポーツを通じて社会に貢献する」という理念のもとに作られたこの施設は、アスリートの記録や製品の進化を実際に目で見て、身体で感じられるよう設計されています。ブランドの歴史を知るだけでなく、スポーツの素晴らしさそのものを体感できる点が大きな魅力です。
アシックスミュージアムの場所とアクセス情報
ミュージアムは神戸ポートアイランド内、アシックス本社の東館1・2階に位置します。最寄り駅はポートライナー「中埠頭(なかふとう)」駅で、改札を出てから徒歩2〜3分ほど。三宮駅からもポートライナーで約10分とアクセスは良好です。
- 住所:兵庫県神戸市中央区港島中町7-1-1
- 開館時間:10:00〜17:00
- 休館日:日曜・月曜・祝日、夏季および年末年始
- 入館料:無料
事前予約なしでも入場できますが、団体(10名以上)の場合は予約を推奨。入場無料という点も嬉しく、観光やおでかけプランにも組み込みやすい施設です。
歴史を感じる展示ゾーン「History Field」
アシックスミュージアムの2階は、企業やスポーツの歴史を学べる「History Field(ヒストリーフィールド)」です。1949年の創業から「オニツカタイガー」時代を経て、「ASICS」として世界に広がるまでの道のりを、数多くの実物資料で紹介しています。
特に見どころは以下の3つです。
- コーポレートヒストリー展示
初期のバスケットシューズや、オニツカ時代のトレーニングシューズなど、貴重な実物が並びます。戦後日本のモノづくり精神が息づいた初期製品から、現代的なデザインへと進化する過程が一望できます。 - アスリートヒストリー展示
オリンピックメダリストやトップアスリートが実際に使用したシューズ・ユニフォームを展示。金メダル獲得時のランニングシューズや、世界大会で使用されたスパイクなど、スポーツ史そのものを感じられる空間です。 - プロダクトヒストリー展示
クッション素材「GEL」や、軽量化・フィット性向上を実現した新技術の紹介コーナー。時代ごとのテクノロジーがどのように改良されてきたかを、シューズの実物を通じて確認できます。
ここは、スニーカーやランニングシューズに興味がある人なら時間を忘れて見入ってしまうほどの充実ぶり。ブランドの進化と技術開発の背景をじっくり学ぶことができます。
スポーツを“体感”できる「Athlete Field」
1階に広がる「Athlete Field(アスリートフィールド)」は、体を動かしながら楽しむ体験型エリアです。実際のアスリートの動きをデジタル映像で再現したり、競技のスピードや動作を体で感じたりできる展示が並びます。
- スピード体感コーナー
陸上100m走の世界記録ペースを映像で再現。スタートダッシュの瞬発力やスピード感を、目と身体で感じられます。 - ジャンプ距離体験
世界トップクラスの跳躍距離を地面に再現。自分がどこまで跳べるか挑戦することで、アスリートの能力のすごさを実感できます。 - スポーツ用具の体感展示
野球のバットやグローブ、テニスラケットなど、実際に手に取れるスポーツギアが並びます。プロ選手仕様の重さや握り心地を確かめられる貴重な機会です。
これらの展示は子どもにも大人気で、家族で訪れる人も多いです。体験を通じて「スポーツって楽しい!」と自然に感じられるのがアシックスミュージアムの特徴です。
ミニチュアシューズ作りなどの体験イベントも
定期的に開催されるワークショップの中でも、特に人気なのが「ミニチュアシューズ作り体験」。実際にアシックスの靴づくりの工程を簡易的に体験できるプログラムで、子どもだけでなく大人からも好評です。
小さな靴を自分の手で作り上げることで、アシックスの“ものづくりの精神”を体感できます。開催日は不定期なので、事前に公式サイトや問い合わせで最新情報を確認するのがおすすめです。
限定展示や特別コレクション
アシックスミュージアムでは、オリンピック選手のシューズや大会使用モデルなど、特別展示が行われることもあります。たとえば、世界陸上のメダリストが履いたスパイクや、過去の名作ランニングシューズなど、普段は目にできないコレクションが並ぶことも。
また、館内にはアシックスの名作アーカイブが数多く展示されており、「このデザインが今のモデルの原型になっているのか!」と発見があるのも楽しいポイント。スニーカーファンにはたまらない空間です。
ただし、「限定グッズの販売」については、現時点では公的な情報はなく、ミュージアム専用ショップなどは確認されていません。展示や体験そのものが“ここでしか味わえない限定体験”という位置づけと考えるとよいでしょう。
撮影・滞在・マナーに関する注意点
館内は撮影禁止エリアが多く、SNS投稿を目的にする人は注意が必要です。エントランスなど一部のエリアのみ撮影が可能な場合があります。
また、全体をゆっくり見て回るには2〜3時間が目安。展示を丁寧に見たり、体験コーナーを楽しんだりするなら半日ほど滞在しても飽きません。
訪問前には休館日やイベント開催状況を確認しておくのがおすすめです。特に夏季や年末年始は休館になることがあるので、旅行計画と合わせてチェックしておきましょう。
アシックスミュージアムが持つブランドとしての意義
アシックスの企業理念「健全な身体に健全な精神を(Anima Sana in Corpore Sano)」は、ミュージアム全体を通して感じられます。展示品だけでなく、体験や映像を通じて「スポーツを楽しむことの素晴らしさ」「努力する人を支える技術」を伝える場でもあります。
さらに、企業ミュージアムとしての社会的価値も高く、学生や研究者がスポーツ科学やデザインを学ぶ場としても利用されています。
単なるブランドの宣伝ではなく、「スポーツ文化の継承」「地域社会への貢献」を実践する文化拠点と言えるでしょう。
訪れる価値がある理由
アシックスミュージアムを訪れる価値は、次のような点にあります。
- ブランドの原点や歴史を、実物を通じて学べる
- 体験型展示で、スポーツの楽しさを実感できる
- 無料・予約不要で気軽に立ち寄れる
- 神戸観光の新定番スポットとしても楽しめる
スニーカー好きはもちろん、スポーツに興味がある人や家族連れ、学生まで、幅広い層が楽しめるのが魅力です。企業ミュージアムとしての完成度も高く、国内でも屈指の内容を誇ります。
まとめ:アシックスミュージアムで“スポーツと歴史”を感じよう
アシックスミュージアムは、神戸が誇るスポーツブランドの世界観を五感で体験できる特別な場所です。創業当時のシューズから最新技術まで、アシックスの挑戦と情熱が詰まった展示の数々は、訪れる人すべてに発見と感動を与えてくれます。
アクセスしやすく入場無料という点も大きな魅力。神戸旅行のプランに加えれば、観光に新しい楽しみが加わるはずです。
歴史を知り、スポーツを体感し、アシックスというブランドの奥深さを味わう——そんな体験が待っています。


