ランニングシューズを選ぶとき、最近は厚底モデルが注目されていますよね。でもその一方で、地面をしっかり感じながら走れる「薄底」タイプを好むランナーも少なくありません。
この記事では、アシックスの中でも特に希少な「20mm以下のランニングシューズ」に注目し、薄底モデルの特徴や選び方、そしてどんな人に向いているのかを分かりやすく紹介します。
薄底ランニングシューズとは？20mm以下の意味を知る
まず、「20mm以下」という数字が何を意味するのかを整理しておきましょう。
ランニングシューズの厚みは「スタックハイト」と呼ばれ、かかとから地面までの高さをミリ単位で表します。20mm以下というのは、ミッドソールの厚みがかなり薄い部類に入り、一般的な厚底モデル（30mm〜40mm前後）と比べて約半分ほどしかありません。
この薄さは、単に“軽い”というだけではなく、「地面との距離が近い」「接地感がリアルに伝わる」という特徴に直結します。
つまり、薄底モデルは“走る感覚”をより直接的に感じたい人向けのシューズなのです。
アシックスに存在する「20mm以下」または近い薄底モデル
アシックスのシューズラインナップを見てみると、現在主流はクッション厚めのモデルが多く、20mm以下のものは非常に限られています。
それでもいくつかのモデルが「薄底寄り」として注目されています。
● GT-1000 14
アシックスの中では比較的スタックハイトが低めの安定系シューズ。
男性用でヒール約21mm／前足部13mm、女性用で20mm／12mmとされており、薄底クラスに近い数値です。
軽量で反応が良く、安定感もあるため、初心者から中級者まで幅広く使える万能タイプ。
旧モデル（GT-1000 9など）ではさらに低スタック仕様のものも見られます。
● GEL-Venture
トレイル用途ですが、ヒール約20mm／前足部10mm程度の構造を持つモデルもあります。
ロード専用ではないものの、薄底の感触を求める人には良い選択肢です。地面の凸凹を足裏でしっかり感じる“グラウンドフィール”を楽しめます。
このように、アシックスの薄底モデルは数こそ少ないものの、「GT-1000」や「GEL-Venture」などが代表的存在です。特にGTシリーズは安定性と軽さを両立しながら、厚底に頼らない自然なランを実現してくれます。
薄底モデルの魅力：地面を“感じる”走り
薄底モデルを選ぶ一番の理由は、「走っている感覚がダイレクトに伝わる」こと。
厚底モデルではクッションが沈み込む分、衝撃を吸収する代わりに地面の反応が鈍くなりがちです。
一方、20mm以下の薄底シューズでは、着地の衝撃・蹴り出し・反発が足裏にストレートに伝わるため、地面との一体感を感じながら走れます。
この“グラウンドフィール”は、特にフォアフット着地（つま先寄りで着地する）やミッドフット着地（足の中央で接地する）を意識するランナーにとって大きな魅力です。
また、接地感が明確になることでフォーム改善にもつながり、自然と足の使い方を意識できるようになるでしょう。
薄底モデルのデメリットと注意点
もちろん、薄底には弱点もあります。
ミッドソールが薄い分、クッション性が控えめで、衝撃吸収力が厚底モデルに比べて劣ります。
長距離ランや硬い路面では、脚や膝への負担が大きく感じる場合もあります。
特にヒール着地が強いランナーや、脚筋力に自信がない人、体重が重めの人は、長距離では疲労を感じやすくなるかもしれません。
そのため、薄底モデルを選ぶ場合は「距離・路面・目的」をしっかり考えることが大切です。
・短距離～中距離ジョグ
・街ランや通勤ラン
・トレーニングのフォームづくり
・地面感覚を養いたい練習
こういった用途に向いており、逆にマラソンやウルトラなどの長距離メインには厚底モデルの方が適しています。
アシックスの技術が支える“薄底でも快適”な履き心地
薄底＝クッションが少ない、というイメージを持たれがちですが、アシックスの場合は独自のミッドソール素材がその欠点を補っています。
代表的なのが「FF BLAST」や「FLYTEFOAM」などの軽量フォーム素材。
これらは弾力性と反発性を両立しており、薄底でも適度なクッション感と反発力を得られます。
GT-1000 14シリーズではFF BLASTが採用され、軽快で滑らかな走り心地をサポート。
さらに安定性を重視した「3D GUIDANCE SYSTEM」などの機能が足運びを安定させ、薄底でもブレにくい設計になっています。
要するに、アシックスの薄底モデルは“薄い＝硬い”ではなく、“薄いけれど柔らかい”というバランスを追求しているのです。
薄底ランニングシューズを選ぶときのポイント
20mm以下、またはそれに近いモデルを選ぶ際には、次のようなポイントを意識すると失敗が少なくなります。
- スタックハイトを確認する
数値だけでなく、ヒールと前足部の差（ドロップ）も要チェック。
ヒールが高すぎると、薄底でもヒールストライクになりやすくなります。 - 用途を明確にする
練習用・通勤用・街歩き兼用など、どんなシーンで使うかを明確にすることで、適したクッション量を選びやすくなります。 - 足型や接地の癖を把握する
自分がフォアフット型なのかヒール型なのかを知ることで、合うモデルが変わります。
薄底は前足部着地型のランナーと相性が良い傾向があります。 - 実測値も確認する
カタログ値と実測値に差があることもあるので、レビューや実測情報も参考にすると安心です。
薄底モデルが向いている人・向いていない人
薄底シューズはすべてのランナーに向いているわけではありません。
それぞれの特徴を理解した上で、自分に合うかどうか判断しましょう。
向いている人
- 地面をしっかり感じたい
- フォアフットやミッドフット着地を意識している
- 軽快に走りたい・スピード練習を取り入れたい
- 日常的な短距離ジョグ・街ラン中心の人
向いていない人
- ヒール着地が強い
- 膝や足首への衝撃が気になる
- フルマラソンなど長距離中心
- クッション性重視・柔らかい履き心地を好む人
アシックスの薄底モデルを日常でも活かす
薄底シューズはランニングだけでなく、日常生活にも取り入れやすいのが魅力です。
たとえば通勤時のウォーキングや立ち仕事などでも、軽くて安定した履き心地が役立ちます。
特にGT-1000 14のような安定系モデルは、カジュアルな服装にもなじみやすく、街歩き用シューズとしても人気があります。
厚底よりも足の動きが自然に近く、歩行時の感覚も軽快。
「走るための靴」ではなく、「動くための靴」として使う人も増えています。
アシックスの20mm以下ランニングシューズ特集！薄底モデルの特徴と選び方を徹底解説
「アシックスの20mm以下ランニングシューズ」は、厚底ブームの中でも独自の存在感を放つカテゴリーです。
薄底ならではの地面を感じる感覚、軽快な走り、そしてアシックスならではの安定設計。
どれも“速さよりも自然な走り”を求める人にはぴったりです。
ただし、薄底は誰にでも合うわけではありません。
自分の脚力・走り方・目的を考えた上で、無理のない範囲で取り入れることが大切です。
アシックスのGT-1000 14やGEL-Ventureのように、薄底と快適性を両立したモデルを試してみるのもおすすめです。
走ることが「自分の身体を感じる時間」になる——そんな薄底ランの魅力を、アシックスのシューズで体験してみてください。
