「安全靴って、どうやって洗えばいいの?」
現場で毎日履いていると、汗やホコリ、泥汚れが溜まりがちな安全靴。特にアシックスのような高機能モデルは、長く快適に使うためにも正しい洗い方が欠かせません。
ただし、間違った洗い方をすると、ソールの剥がれや先芯の歪み、さらには型崩れの原因にもなります。この記事では、アシックスの安全靴を傷めずに清潔に保つための洗い方、乾かし方、そして型崩れを防ぐコツをわかりやすく紹介します。
アシックスの安全靴を洗う前に知っておきたいポイント
アシックスの安全靴は、スポーツシューズの技術を取り入れた快適設計が特徴です。メッシュ素材やクッション性の高いソール、BOAフィットシステムなどを採用したモデルもあり、一般的なスニーカーとは構造が異なります。
そのため、まず押さえておきたいのは「素材と構造に合ったケアをすること」。
洗い方を誤ると、通気性を損ねたり、接着剤が剥がれたりする可能性があるのです。
以下の3点を確認してから洗浄を始めましょう。
- 素材を確認する:メッシュ・布製は水洗いOK、革製は基本的に水拭きまで。
- BOA(ボア)システム搭載モデルは慎重に:ワイヤー部分に水分が残るとサビや動作不良の原因になります。
- 高温・直射日光を避ける:乾燥機やドライヤーは厳禁。熱は変形や接着剥がれの原因になります。
洗う前の準備:靴ひもと中敷を外す
まずは「分解」から。靴ひもとインソール(中敷)を外し、別々に洗いましょう。
靴ひもを外すことで、アッパー全体に水や洗剤が行き渡りやすくなります。
中敷は汗を吸いやすい部分なので、独立してしっかり乾かすのがポイントです。外したまま洗うことで、靴内部の汚れも落としやすくなります。
表面についた砂や泥は、柔らかいブラシや布で軽く落としておくと洗浄がスムーズです。ソールの溝に詰まった小石や粉塵も、歯ブラシなどを使ってしっかり取り除いておきましょう。
アシックス安全靴の正しい洗い方(布・メッシュ素材の場合)
布やメッシュ素材のモデルは、比較的扱いやすく、ぬるま湯での手洗いが基本です。次の手順を守れば、型崩れを防ぎつつきれいに仕上げられます。
- ぬるま湯を用意する
30〜40℃程度のぬるま湯をバケツに張り、中性洗剤を少量溶かします。
家庭用の食器用洗剤でもOKですが、できればシューシャンプーなどのシューズ専用洗剤を使うとより安心です。 - やわらかいブラシで優しく洗う
メッシュ部分は擦りすぎないように注意。強くこすると繊維が傷んで通気性が悪くなります。
泥汚れがひどい場合は、泡を乗せて数分おいてから優しくブラッシング。 - ソールの溝も忘れずに
底面は滑り止めの溝に汚れが溜まりやすい部分。ここは歯ブラシなどで丁寧にこすりましょう。 - しっかりすすぐ
洗剤が残ると変色や劣化の原因になります。泡が完全になくなるまで、ぬるま湯でしっかり流してください。 - タオルで水気を拭き取る
軽く押すようにして全体の水分を拭き取ります。強く絞ったり叩いたりしないように注意します。
革タイプの安全靴は「水洗いNG」
天然皮革や人工皮革を使ったアシックス安全靴は、丸洗いではなく“拭き取りケア”が基本です。
- 汚れは乾いた布で落とす
乾いた状態でブラシをかけ、ホコリを取り除きます。 - どうしても汚れが落ちない場合は
軽く湿らせた布で優しく拭き取ります。水分を多く含ませないようにしましょう。 - 仕上げに革用クリームで保湿
乾燥を防ぎ、革の柔軟性を保てます。定期的なケアがひび割れや型崩れを防ぐポイントです。
革素材は水に弱く、濡れるとシワや縮み、接着の剥がれが起きやすいため、全体を浸すような洗い方は避けてください。
BOAフィットシステム搭載モデルの洗い方
最近のアシックス安全靴には、ダイヤル式でフィット感を調整できる「BOAフィットシステム」を採用したモデルが増えています。このタイプは少しだけ洗い方にコツがあります。
- 洗う前にワイヤーをしっかり緩めておく
張った状態で洗うと、乾燥時に形が歪みやすくなります。 - 洗ったあとはワイヤー部分の水分を丁寧に拭き取る
乾きにくい構造なので、布でしっかり水気を取ってから陰干しへ。 - ダイヤル内部に砂や埃が入っていないかチェック
異物が残ると動作不良の原因になります。
ワイヤー部分は金属を含む場合もあるため、濡れたまま放置するとサビや劣化を招く可能性があります。乾燥は風通しの良い日陰でゆっくり行いましょう。
型崩れを防ぐ乾かし方のコツ
洗ったあとの乾燥工程こそ、もっとも型崩れを起こしやすいポイントです。以下の手順を意識して乾かしてください。
- 形を整える
洗い終わったら、つま先や踵の形を軽く整えます。
潰れたまま放置すると、乾燥後に形が戻らなくなります。 - 新聞紙を詰める
靴の中に丸めた新聞紙を入れて水分を吸収させましょう。数時間ごとに新しいものに交換すると、より早く乾きます。 - 風通しの良い日陰で自然乾燥
直射日光や乾燥機はNG。熱によって接着剤が劣化したり、ソールが反ったりする可能性があります。 - 中敷と靴ひもは別々に干す
特にインソールはしっかり乾かしてから戻しましょう。湿気が残るとカビや臭いの原因になります。
乾燥後は全体をチェックし、ソールや先芯部分に変形がないか確認するのも大切です。
臭い・蒸れを防ぐお手入れの習慣
洗うだけでなく、日常的なケアを取り入れることで安全靴の寿命をさらに延ばせます。
- 履いたあとは風通しの良い場所で陰干し
汗や湿気を放置すると菌が繁殖し、臭いや素材劣化の原因になります。 - 消臭・除菌スプレーを使う
中敷や内部に軽く吹きかけると効果的。 - 中敷を定期的に交換する
汗ジミやヘタリが進むと、クッション性や通気性が低下します。 - 週末に軽くブラッシングする
汚れを溜めないことが、洗う回数を減らし靴を長持ちさせるコツです。
小まめなケアの積み重ねで、清潔さと履き心地を両立できます。
洗ったあとのチェックリスト
乾燥が終わったら、次のポイントを確認してから再び現場に持ち込みましょう。
- 先芯部分が歪んでいないか
- ソールの剥がれや浮きがないか
- ワイヤーや紐が正常に動くか
- インソールがしっかり乾いているか
- 型崩れや変色が見られないか
異常がある場合は、修理や買い替えも検討を。安全靴は「守るための道具」です。見た目は問題なくても、機能が劣化しているケースもあります。
保管と日常メンテナンスで長持ちさせる
きれいに洗った安全靴は、保管方法にも注意しましょう。
- 高温多湿を避け、風通しの良い場所で保管する
- 長期間使わない場合は、つま先に紙を詰めて形をキープ
- 定期的に空気を入れ替えることでカビを防止
- BOAモデルはワイヤーを緩めた状態で保管
また、現場使用が多い人ほど「履き替えローテーション」を取り入れるのもおすすめです。1足を毎日履くよりも、2足を交互に使うことで湿気が抜けやすくなり、型崩れや臭いを防げます。
アシックスの安全靴を正しく洗って快適に使おう
アシックスの安全靴は、高機能でデザイン性も高く、多くの現場で愛用されています。
だからこそ、正しい洗い方と乾かし方を知っておくことが、長く快適に履き続けるための第一歩です。
「ぬるま湯+中性洗剤でやさしく手洗い」
「新聞紙を詰めて日陰で自然乾燥」
この2つを守るだけでも、型崩れや臭いのリスクを大きく減らせます。
日々の手入れで清潔に保てば、仕事中も快適に動けて、安全性も長持ちします。
お気に入りの一足を長く使うために、今日から正しい洗い方を実践してみてください。


