アシックス(ASICS)は、日本を代表するスポーツ用品メーカーとして知られ、グローバルブランドとしても高い評価を得ています。そんなアシックスで働く場合、初任給や年収はどのくらいなのか――。本記事では「アシックス 初任給」というキーワードを軸に、最新の給与データやキャリア別の年収事情をわかりやすく解説します。
アシックスの初任給はいくら?最新データから見る水準
2024〜2025年入社の採用情報によると、アシックス株式会社の新卒初任給は以下の通りです。
- 大学院修士課程修了:月給32万円
- 4年制大学卒:月給30万円
- 高専卒:月給28万円
スポーツ用品メーカーの中では高めの水準で、月給30万円というのは大手メーカーの中でも上位クラスに入ります。
一方で、グループ会社のアシックス商事株式会社では少し異なり、大学卒で月給25万円前後が目安となっています。つまり、同じ「アシックスグループ」でも所属企業によって給与水準に違いがあります。
また、過去の採用情報では月給22〜24万円台の時期もあり、年々ベースアップしている傾向が見られます。インフレや労働市場の変化を踏まえ、給与の底上げが進んでいるといえるでしょう。
新卒1年目の想定年収モデル
初任給に賞与や残業代を加えた「初年度年収」は、学部卒で約400〜450万円、院卒で420〜480万円が目安とされています。
具体的な内訳を例示すると以下のようになります。
- 月給30万円 × 12ヶ月 = 360万円
- 賞与(4〜5ヶ月分)= 約120万円
- 残業代(20時間想定)= 約60万円
これらを合計すると、年間で約540万円程度になるケースもあります。
もちろん、賞与額や残業時間によって増減するため、部署や業務内容によって実際の金額は変わります。
アシックスの平均年収はどのくらい?
有価証券報告書などの公開情報によると、アシックスの平均年収は約898万円(2023年12月期)。
これは国内メーカーの中でもかなり高い部類に入ります。
直近5年間の推移を見ると、以下のように安定的に上昇しています。
- 2019年:768万円
- 2020年:778万円
- 2021年:865万円
- 2022年:864万円
- 2023年:898万円
スポーツメーカーの中ではナイキジャパンやアディダスジャパンと並ぶ水準で、グローバル企業としての収益力が給与面にも反映されていることがわかります。
年代別・職種別の年収目安
社員の口コミや転職サイトのデータをもとにすると、年代別の年収目安は以下の通りです。
- 20代後半:400〜550万円
- 30代前半:500〜650万円
- 40代前半:650〜800万円
- 50代以降:800〜1,000万円以上
課長クラスになると年収1,000万円を超えるケースもあり、成果と役職による給与差が大きい傾向があります。
営業職や海外担当、技術開発などの専門職は年収が高めで、事務職やサポート職は平均的なレンジに収まるようです。
また、口コミサイトによる実感ベースの平均年収は600〜700万円前後。公式データの平均値よりやや低めですが、役職者を除いた実務層のリアルな金額として参考になります。
賞与・昇給・福利厚生の実態
アシックスは「年2回の賞与(夏・冬)」が基本で、業績に応じて決算賞与が加わる場合もあります。
昇給は年1回、勤務評価や人事考課によって決定されます。
福利厚生も充実しており、以下のような制度が整っています。
- 各種社会保険完備
- 通勤手当・時間外手当
- 住宅補助・社宅制度
- 従業員持株会・退職金制度
- 産休・育休・介護休業制度
- 自己啓発支援、海外研修制度
特に「働き方改革」に力を入れており、フレックスタイム制度やリモートワーク導入など柔軟な勤務体系が導入されています。
年間休日も120日以上と多く、ワークライフバランスを重視する姿勢がうかがえます。
なぜアシックスの年収水準は高いのか?
アシックスの給与水準が高い理由は、安定したグローバル収益構造にあります。
ランニングシューズを中心に北米・欧州・アジアでの売上が堅調で、利益率の高い自社ブランド製品を展開していることが大きいです。
また、商品企画・デザイン・開発など専門性の高い職種が多いため、人材に対して高い報酬が設定されている点も特徴。
海外拠点での勤務機会やグローバルプロジェクトも多く、語学力やマネジメントスキルを持つ人材は年収が上がりやすい傾向があります。
さらに、アシックスは従業員還元を重視しており、業績向上とともに給与・賞与が上昇してきた経緯があります。
長期的な安定企業として、昇給・昇格のチャンスも比較的多い会社といえるでしょう。
アシックスでのキャリアアップと収入の関係
アシックスでは、若手のうちからグローバル案件やブランド戦略に関わるチャンスがあります。
キャリアステップとしては以下のような流れが一般的です。
- 新入社員(一般職):年収400〜500万円
- 主任・リーダー職:年収600〜700万円
- 係長・課長クラス:年収800〜1,000万円
- 部長クラス以上:年収1,000万円以上
特に企画職やマーケティング職では、プロジェクト単位で成果が評価されやすく、早期昇格のチャンスもあります。
逆に製造・品質管理・物流などの現場系職種は昇給スピードが緩やかですが、安定した収入が見込めます。
他社との比較:スポーツメーカー業界での位置づけ
アシックスの平均年収898万円という水準は、国内スポーツメーカーの中でもトップクラス。
比較すると以下のようなイメージになります。
- ミズノ:約700万円前後
- デサント:約600万円前後
- アディダスジャパン:約850万円前後
- ナイキジャパン:約900万円前後
国内企業の中では頭ひとつ抜けた給与水準で、外資系とほぼ同等の待遇といえます。
安定感とグローバル性を両立している点が、アシックスの大きな強みです。
実際の社員の声に見る「給与満足度」
口コミによると、「給与への満足度が高い」「福利厚生が手厚い」「ボーナスが安定している」といった声が多く見られます。
一方で、「年功序列的な昇進体制」「部署間の評価基準の違い」などの意見もあり、完全な成果主義ではない点には注意が必要です。
とはいえ、社員の多くが「給与・待遇ともに大きな不満はない」と回答しており、長期的な安定雇用を求める人には魅力的な職場です。
まとめ:アシックスの初任給と年収は安定感と実績が魅力
最後に改めて整理すると、アシックスの初任給は次の通りです。
- 本体:大卒30万円、院卒32万円
- グループ企業:大卒25万円前後
初年度年収は約400〜450万円が目安で、平均年収は約900万円。
年代を重ねるごとに着実に上がっていく構造が特徴です。
スポーツ用品業界の中では高水準の給与体系を持ち、福利厚生や働きやすさも整っています。
グローバル展開が進む中で今後も成長が期待できる企業であり、「スポーツを仕事にしたい」「安定した大手メーカーで働きたい」という人にとって、アシックスは非常に魅力的な選択肢と言えるでしょう。
アシックスの初任給や年収は、企業としての安定性とブランド力の証でもあります。
働くモチベーションを高めたい人は、ぜひ公式採用情報やOB・OGの声もチェックしながら、自分のキャリアプランに合った形で検討してみてください。


