かつてのスポーツシューズが、今やファッションの主役に。最近では「アシックスのレトロスニーカー」が再び注目を集めています。懐かしさと現代的なデザインのバランスが絶妙で、世代や性別を問わず人気が広がっているのです。この記事では、アシックスが誇るレトロスニーカーの魅力や定番モデル、今っぽく履きこなすコツをじっくり紹介します。
アシックスのレトロスニーカーが人気を集める理由
ここ数年、ファッション業界全体で「レトロ」「クラシック」への回帰が進んでいます。背景には、過剰なデザインや厚底トレンドへの反動、そして“長く使える上質なものを選びたい”という価値観の変化があります。
そのなかで、アシックスのレトロスニーカーは「控えめだけど存在感のあるデザイン」と「日本ブランドならではの品質の高さ」で高く評価されています。
特に注目されているのが、Onitsuka Tiger(オニツカタイガー)。アシックスの前身ブランドとして1949年に誕生したオニツカタイガーは、当時のスポーツ用シューズを現代的にリメイクすることで、ファッションシーンに再登場しました。クラシカルな見た目と履き心地の良さが共存するため、日常使いにもぴったりです。
オニツカタイガーの代表格「MEXICO 66」
アシックスのレトロスニーカーといえば、真っ先に名前が挙がるのが**MEXICO 66**。1966年にトレーニングシューズとして登場し、1968年のメキシコオリンピックで選手たちが着用したことでも知られます。
スリムなフォルム、アイコニックなアシックスストライプ、そして軽量で柔らかい履き心地は当時から変わらず。2002年の復刻以降は、ファッションスニーカーとして世界中で愛されています。
カラー展開も豊富で、白×赤×青のクラシックモデルから、黒やベージュなどシックなトーンまで揃い、スタイルを選ばない万能さが魅力。映画『キル・ビル』でユマ・サーマンが履いた黄色×黒のMEXICO 66は、今でも伝説的な存在です。
カジュアルにもストリートにもハマる「GSM」
次に紹介したいのが**GSM**(Game, Set, Match)。1970年代のテニスシューズをベースにしたローカットモデルで、アッパーに柔らかなスエードやレザーを採用。どこかレトロな雰囲気を持ちながらも、すっきりしたシルエットが今のトレンドにフィットします。
ソールの厚みが控えめで軽く、街歩きや通勤にも快適。落ち着いたデザインなので、デニムやチノパンはもちろん、ジャケットスタイルにも相性抜群です。
ネオレトロの代表「GEL-LYTE III」
アシックスのテクノロジーを象徴する「GEL(ゲル)」シリーズの中で、1990年に登場した**GEL-LYTE III**は、今もなお“名作”と呼ばれています。
当時革新的だった「スプリットタン構造(割れたシュータン)」は足のフィット感を高め、長時間歩いても疲れにくい設計。クッション性と軽さを両立した構造は、現代でも十分通用するレベルです。
現在ではオリジナルカラーの復刻に加え、ストリートブランドとのコラボモデルも多く登場。クラシカルなデザインに最新素材を融合した“ネオレトロ”として、ファッション愛好家からも熱い支持を受けています。
2000年代ムードを再現「GEL-NYC」
新しい世代のレトロスニーカーとして注目を集めているのが**GEL-NYC**。その名の通り、ニューヨークの都会的なスタイルをテーマに、2000年代初期のランニングシューズの雰囲気を再現したモデルです。
クラシックなメッシュ×レザーの組み合わせに、最新のGELクッションを搭載。履き心地は現代的で、見た目はどこか懐かしい。その絶妙なバランスが人気の理由です。スウェットやワイドパンツと合わせると、今っぽさがぐっと引き立ちます。
スポーティなのにレトロ可愛い「SKYHAND OG」
もう一つ、ファッション感度の高い人たちの間で話題になっているのが**SKYHAND OG**。1980年代のハンドボールシューズを復刻したモデルで、ボリュームを抑えたローテク感が特徴です。
アッパーの素材やステッチ、ソールの質感など、当時の雰囲気を忠実に再現しつつ、カラーリングやインソールの改良で履き心地をアップデート。シンプルなスニーカーを探している人におすすめです。
コーデに取り入れやすい理由と着こなしのコツ
アシックスのレトロスニーカーは、派手すぎず落ち着いたデザインが多く、どんな服装にも合わせやすいのが魅力。
メンズなら、ジャケットやシャツに合わせて“外しアイテム”として使うのもおしゃれ。レディースなら、スカートやワンピースと合わせても違和感がなく、スニーカー特有のカジュアル感をほどよく中和してくれます。
また、レトロスニーカーは細身シルエットのものが多いため、ボリュームのあるワイドパンツやフレアスカートと合わせるとバランスがとりやすいです。
シンプルなデザインだからこそ、ソックスやボトムスとの組み合わせで個性を出すのもおすすめ。
レトロスニーカーを選ぶときのポイント
- 用途を明確にする
ファッション目的で履くなら、ソールが薄く軽いローテク系モデル(MEXICO 66やGSMなど)を選ぶと◎。
長時間の歩行や旅行には、クッション性の高いGEL-LYTE IIIシリーズが快適です。 - 素材で印象が変わる
スエードは上品で秋冬向き、キャンバスは軽くて春夏向き。レザーは通年使える万能素材です。 - サイズ感をチェック
アシックスは比較的ジャストフィットな設計。普段のスニーカーより0.5cm大きめを選ぶと履きやすい場合もあります。
サステナブルな視点からも注目される理由
近年、アシックスは環境負荷の少ない素材やリサイクル素材の使用にも積極的です。
クラシックモデルを長く使い続けられる設計にすることで、「買い替えの頻度を減らす=サステナブルな選択」という新しい価値も生まれています。
レトロスニーカーを選ぶことは、単なるおしゃれではなく、地球にも優しい行動として支持されているのです。
今こそ履きたい、アシックスのレトロスニーカー
時代を超えて愛されるスニーカーには、理由があります。アシックスのレトロスニーカーは、スポーツブランドとしての技術力と、クラシカルなデザインの美しさが共存する希少な存在。
懐かしさと今っぽさを同時に感じられる一足を見つけたら、ぜひ手に取ってみてください。
長く履くほどに味わいが増し、あなたのスタイルに自然と馴染むはずです。
「アシックス レトロ スニーカー」――それは、時代を超えて“ちょうどいいおしゃれ”を叶える一足です。


