ウルトラマラソンに挑戦するランナーにとって、最も重要な相棒といえるのがシューズ。100kmを超える過酷な距離を走り抜くには、ただ軽いだけでは足りません。長時間の衝撃に耐えるクッション性、後半まで安定した走行を支えるサポート力、そしてフィット感の良さが欠かせない要素です。この記事では、アシックスが誇る長距離対応シューズの中から、ウルトラマラソンでも安心して使える人気モデルを厳選して紹介します。
なぜウルトラマラソンでアシックスが選ばれるのか
ウルトラマラソンでは、42kmを超える距離を長時間にわたり走り続けるため、脚や関節への負担が想像以上に大きくなります。その点で、アシックスのランニングシューズは「安定性」「クッション性」「耐久性」の3点に優れており、フルマラソン以降の距離でも信頼できる設計が特徴です。
アシックスが独自開発したFlyteFoamやFF Blastなどのミッドソール素材は、軽量ながら衝撃吸収性に優れ、長時間の着地にも耐えます。また、長距離で疲労が溜まりやすい足首周りや土踏まずをしっかり支える安定構造も強み。レース後半でもフォームを保ちやすいという点が、経験豊富なウルトラランナーから高く評価されています。
ウルトラマラソンにおすすめのアシックス定番モデル
アシックスのシューズラインナップの中でも、特にウルトラマラソンに向くモデルはいくつかあります。ここでは、実際のランナー使用例やレビューでも評価の高い代表モデルを紹介します。
GEL-NIMBUS 27
アシックスの長距離向けクッションモデルの代表格。柔らかいFF BLAST PLUS ECOフォームを採用し、「雲の上を走るような履き心地」と評されるほどの快適性があります。100km級のレースでは後半に脚が重くなりがちですが、このモデルならクッションが衝撃を吸収し、脚へのダメージを最小限に抑えてくれます。フルマラソン完走者が次にウルトラを目指す際、最初の一足として選ばれることが多い一足です。
GEL-CUMULUS 27
ニンバスほど柔らかすぎず、適度な反発と安定性を備えた万能タイプ。アッパーのフィット感が高く、長時間履いてもストレスを感じにくい点が魅力です。ペースを一定に保ちながら長距離を走るウルトラマラソンでは、このようなバランス型モデルが重宝されます。練習から本番まで使える汎用性の高さもポイントです。
NOVABLAST 5
クッション性と反発力を両立した“跳ねる”感覚が特徴の人気シリーズ。特にNOVABLAST 5では、安定性が前作より改善され、長距離にも対応できる設計になりました。脚の疲労を軽減しつつ推進力を維持したい人に向いており、サブ9〜サブ10を狙うウルトラランナーにも人気。軽量性も高く、100km後半でも足取りが重くなりにくい構造です。
安定性を重視したい人におすすめのモデル
長距離の後半は、脚の筋力が落ちてフォームが崩れやすくなります。そこで頼りになるのが、安定感を重視したシリーズです。
GEL-KAYANO 32
アシックスの安定系シューズの最高峰。4Dガイダンスシステムを搭載し、足の過度な内倒れ（オーバープロネーション）を防ぎます。後半に脚がブレにくく、膝や足首への負担を減らせる点がウルトラマラソンで特に重宝されます。ソールの厚みも十分で、クッション性と安定性のバランスが非常に優れた一足です。
EvoRide SPEED 3
軽量でありながら安定したロッカ構造を持つモデル。つま先がわずかに上がった形状で、自然に前へと転がるように走れるのが特徴です。長時間のランでも効率的にエネルギーを使えるため、終盤の粘りを支えてくれます。安定性を保ちつつ、テンポ良く進みたいランナーに最適です。
ウルトラマラソンシューズ選びの実践ポイント
同じアシックスでも、どのモデルが合うかはランナーによって異なります。以下のポイントを参考に、自分に合った一足を選びましょう。
1. サイズに余裕を持つ
ウルトラでは長時間走ることで足がむくみ、サイズ感が変化します。普段のランニングシューズよりも0.5〜1cm大きめを選ぶランナーが多いです。長時間の快適性を優先することが完走への第一歩です。
2. 練習と本番で靴を使い分ける
練習ではクッション性の高いGEL-NIMBUS 27やGEL-CUMULUS 27を、本番では軽量なNOVABLAST 5やEvoRide SPEED 3を使うなど、目的に応じて履き分けるのがおすすめ。練習時に長時間履いてもトラブルがないかを確認しておくことが大切です。
3. レース環境を考慮する
ロードの舗装路中心ならGEL-NIMBUS 27やGEL-KAYANO 32が最適。一方で、アップダウンや未舗装路が混じる大会では、グリップや安定性の高いEvoRide SPEED 3が有効です。大会の路面や気温、給水間隔もシューズ選びに影響します。
4. ソックス・インソールにも気を配る
長時間走るウルトラでは、靴だけでなくソックスやインソールも重要です。摩擦やマメを防ぐ厚手ソックスや吸湿性の高い素材を選び、靴の中で足が滑らないようにすることで快適に走りきれます。
ウルトラマラソンに向けたアシックスの可能性
アシックスは「ウルトラ専用シューズ」という明確なカテゴリーを持っていませんが、マラソンや長距離向けに設計されたモデルが、そのままウルトラにも対応できる性能を備えています。特に近年はミッドソール技術の進化が著しく、従来の“柔らかいだけ”ではなく、疲労軽減と推進力の両立が可能になりました。
また、アシックスは日本人の足型に合いやすい設計も特徴です。幅広タイプやワイドモデルの展開も多く、フィット感の面でも安心。長時間走るウルトラでは「靴擦れしない」「足が痛くならない」という要素が何より大切で、その点でも信頼を集めています。
まとめ：アシックスのウルトラマラソンシューズで完走を目指そう
ウルトラマラソンに挑む上で、アシックスのシューズは信頼できる選択肢です。GEL-NIMBUS 27やGEL-CUMULUS 27は脚を守るクッション性、GEL-KAYANO 32やEvoRide SPEED 3は安定性と推進力、NOVABLAST 5は軽さと反発力——それぞれに強みがあります。自分の走り方や体への負担、そして大会の環境に合わせて選べば、100kmという長い距離でも快適に走りきることができるでしょう。
アシックスのウルトラマラソンシューズは、単なる装備ではなく「自分の走りを支えるパートナー」です。完走を目指す人も、記録更新を狙う人も、自分の脚に合った一足を見つけて、次の挑戦へ踏み出しましょう。
