ランニングや陸上競技、部活の練習で「アップシューズ」という言葉を耳にしたことはありませんか?
実はこの“アップシューズ”、上級者ほどこだわる重要なアイテム。ウォーミングアップやクールダウン、軽めのジョグやドリルなど、あらゆる場面で脚を守りながらコンディションを整える役割を持っています。
今回は、アシックスのアップシューズに焦点を当て、人気モデルの特徴や選び方のポイントを徹底解説します。
アップシューズとは?レース用シューズとの違い
アップシューズとは、試合や本格的なスピード練習の前に身体を温めるために履くシューズのこと。
目的は「怪我の予防」と「ウォームアップの効率化」です。
ミッドソールに厚みを持たせ、クッション性を高めているのが特徴で、レース用シューズやスパイクに比べて着地の衝撃がやわらかく、足首や膝への負担を軽減してくれます。
一方、スパイクやレーシングモデルは反発力とスピード重視の設計。
地面をしっかりと蹴り出せる反面、クッションが薄く、アップやジョグには不向きです。
つまり、アップシューズは「走る前の準備段階で脚を守る」ためのアイテム。レースで最高のパフォーマンスを出すための土台を整える役割を担っています。
なぜアップシューズを使うべきなのか
アップシューズの最大のメリットは、筋肉や関節への負担を最小限に抑えながら、体温と筋肉の柔軟性を高められる点にあります。
特にスプリント系の種目や長距離練習では、準備不足による筋肉損傷やアキレス腱のトラブルが起こりやすいため、アップの段階から専用のシューズを使うことが安全面でも有効です。
さらに、スパイクを長時間履くと足裏やふくらはぎへの負担が大きくなりやすく、疲労の蓄積によってフォームが崩れる原因にもなります。
アップシューズを上手に使い分けることで、練習の質を保ちながらコンディションを安定させることができるのです。
アシックスが選ばれる理由
アシックスのアップシューズは、長年にわたって日本のスポーツ現場を支えてきたブランドならではの設計思想が詰まっています。
特徴的なのは、足の動きを科学的に分析した「GELクッション」や「FLYTEFOAM」などの独自テクノロジー。
これにより、足への衝撃吸収と反発力のバランスを最適化し、アップ時でもスムーズな重心移動をサポートします。
また、サイズ展開の豊富さも魅力。
ジュニアから社会人ランナーまで幅広い層に対応しており、2E・3Eといった幅広設計も選べるため、足の形に合った快適なフィット感が得られます。
耐久性にも優れ、日常練習や通学用シューズとして兼用している選手も多いのが特徴です。
アップシューズを選ぶときのポイント
アシックスのアップシューズを選ぶ際には、以下の4つの要素を意識しましょう。
1. クッション性
ウォームアップ時はまだ筋肉が温まりきっていないため、着地の衝撃を吸収する柔らかいミッドソールが重要です。
特にGELやFF BLASTなどの素材を採用したモデルは、膝や足首に優しい履き心地を提供します。
2. 安定性
動き出しや方向転換の際に足首がぐらつくと、捻挫や関節への負担が増えます。
アシックスの多くのアップモデルはヒールカウンターがしっかりしており、安定した接地をサポートします。
3. 重量と柔軟性
アップシューズはスピードを出すための靴ではないため、軽すぎず重すぎない設計が理想です。
足の屈曲に合わせて自然に曲がる柔軟性も、快適なアップのためには欠かせません。
4. グリップ力と耐久性
屋外や室内、人工芝などさまざまな環境で使用する場合、アウトソールのパターンと素材選びが重要です。
アシックスは競技別に適したソール構造を持ち、陸上・野球・サッカーなどそれぞれのアップ動作を想定した設計がなされています。
人気のアシックスアップシューズを比較
ここでは、練習用・ウォームアップ用として特に支持の高い代表的なモデルを紹介します。
WINDSPRINT 3(ウインドスプリント3)
陸上競技者の定番アップシューズ。
スパイクに近い接地感を持ちつつ、クッション性と安定感のバランスが取れた設計です。
ドリルやラダー練習、補強運動など幅広いメニューに対応。
スパイク慣れをしたい中高生や大学生に人気の一足です。
NEOREVIVE TR 3(ネオリバイブ TR 3)
野球やソフトボール選手向けに設計されたアップ・トレーニングシューズ。
人工芝やグラウンドでも滑りにくく、足全体を包み込むフィット感が特徴です。
試合前のアップや守備練習、ランニングにも対応できる万能タイプです。
HYPER SPEED 5(ハイパースピード5)
ランナー向けの軽量アップシューズ。
長距離選手のジョグやレース前のウォーミングアップに適しており、クッションと軽さのバランスが絶妙。
疲労を残さずアップを終えたいランナーにおすすめです。
DS LIGHT ACROS PRO 3(ディーエスライト アクロス プロ3)
サッカーやフットサルなど、フットワークを多用する競技者のアップに最適。
安定性の高いアッパーと屈曲性のあるソールが、素早い切り返しをサポートします。
アップだけでなく、軽いトレーニングにも兼用可能です。
練習タイプ別おすすめの使い分け
- スプリント・陸上短距離選手:WINDSPRINT 3
→ スパイクに近い感覚でドリル練習に最適。地面の反発を感じやすい。 - 長距離ランナー・市民ランナー:HYPER SPEED 5
→ クッション重視で疲労を溜めにくく、リカバリーランにも使える。 - 野球・ソフトボール選手:NEOREVIVE TR 3
→ グラウンド対応の耐久ソールで、ウォーミングアップやノック練習に。 - サッカー・フットサル選手:DS LIGHT ACROS PRO 3
→ 動きの切り返しが多い競技でのアップに最適。
それぞれのモデルは競技や練習環境に合わせて開発されており、無理に「万能な1足」を探すよりも、目的別にシューズを使い分ける方が効果的です。
間違えやすい「アップシューズ」と「トレーニングシューズ」の違い
両者は似ていますが、目的が少し異なります。
アップシューズはあくまで「準備運動用」で、軽いジョグやストレッチを想定。
一方トレーニングシューズは「負荷をかけた練習」向けで、筋力や体幹を鍛える要素を持ちます。
アシックスでは、ソール形状やクッション材の厚さでこの差を明確にしています。
そのため、アップシューズをトレーニングに使いすぎると、反発不足でフォームを崩す可能性もあるので注意が必要です。
自分に合う一足を見つけるために
アップシューズ選びで失敗しないためには、自分の「足型」と「練習環境」を正確に把握することが大切です。
アシックス直営店やスポーツ専門店では、足の3Dスキャン計測を行っており、足幅やアーチの高さに応じた最適なモデルを提案してもらえます。
オンラインストアでも詳細なサイズガイドが掲載されているため、初めて購入する人も安心です。
また、シューズは消耗品です。
ソールがすり減ったり、クッションがへたってきたら早めの買い替えを。
アップシューズは「走り出す前の安全装備」と考えると、定期的なメンテナンスも重要です。
アシックスのアップシューズ徹底比較!練習用に最適なモデルと選び方ガイドまとめ
アシックスのアップシューズは、クッション性・安定性・耐久性の三拍子がそろった優秀なシリーズ。
それぞれの競技や目的に合わせて最適な一足を選ぶことで、怪我を防ぎながら質の高い練習が続けられます。
アップシューズを履き分けることで、ウォームアップから本練習、そしてクールダウンまで一貫したコンディション管理が可能になります。
ランニングでも部活動でも、シューズ選びは“準備の質”を左右する重要なポイント。
自分の足に合ったアップシューズを見つけて、毎日の練習をもっと快適に、もっと安全に楽しみましょう。


