作業現場で「ちょっと靴を脱ぎたい」「サッと履ける安全靴が欲しい」と思ったことはありませんか?
そんな人に注目されているのが、かかとを踏める安全靴。
脱ぎ履きの多い仕事や屋内外を行き来する職場で便利に使えるタイプです。
ここでは、その選び方とおすすめメーカーをわかりやすく紹介します。
かかとを踏める安全靴とは?
「かかとを踏める安全靴」とは、文字どおりかかと部分を踏んでも形が崩れにくく、サッと履ける構造の靴のこと。
通常の安全靴はかかとを固定する設計ですが、このタイプは踏んでもつぶれにくい素材や柔軟なカウンター構造を採用しています。
特に倉庫や配送、ビルメンテナンス、清掃業、介護施設などでは「靴を脱ぐ→履く」を1日に何度も繰り返します。そんな現場で、毎回ひもを結んだり座って履くのは面倒ですよね。
そこで、かかとを軽く踏み込んでスリッパ感覚で履ける安全靴が活躍します。
また最近では、スニーカーのようなデザインのモデルも多く登場し、作業現場だけでなく「普段履き兼用」として使う人も増えています。
かかとを踏める安全靴のメリット
1. 脱ぎ履きが圧倒的にラク
かかとを踏める安全靴の最大の魅力は、なんといっても脱ぎ履きのスムーズさ。
荷物を持っていたり、急いで現場を移動したりする際にも片足でスッと履けます。
特に配送業や倉庫内業務など、「靴の脱ぎ履きが1日に10回以上ある」という人には非常に便利です。
2. 休憩中も快適
ちょっと休憩したいときや、事務所に戻って少し座るとき、靴を脱がなくてもリラックスできます。
そのまま踵を踏んで履けるので、足元が蒸れにくく、靴を脱いだり履いたりするストレスも減ります。
3. 通気性・軽量性も両立
かかとを踏める安全靴は、軽量素材やメッシュアッパーを採用しているモデルが多く、長時間履いてもムレにくいのが特徴。
片足300g前後の軽量モデルも多く、立ち仕事や移動の多い現場でも足の負担を軽減してくれます。
注意点とデメリットも理解しておこう
便利な一方で、注意すべきポイントもあります。
「かかとを踏める=いつでも踏んで履いていい」という意味ではありません。
1. 踵の固定力は落ちる
かかとを踏んで履くと、当然ながら踵や足首の固定力が下がります。
そのため、高所作業や重量物を扱う現場などでは不安定になりやすく、ケガにつながる恐れも。
安全面を重視するなら、必要に応じてしっかり履く習慣をつけましょう。
2. 型くずれ・寿命の短縮
「踏んでも大丈夫」とはいえ、頻繁に踏んで履くと靴の形状が早く崩れる可能性があります。
踏んでも潰れにくい構造ではありますが、長持ちさせたいなら状況に応じて履き分けるのがベターです。
3. 規格・用途を確認する
かかとを踏めるタイプの多くは、「作業靴」や「セーフティスニーカー」に分類されることが多く、
JIS規格の厳密な安全靴とは異なる場合もあります。
先芯入り・耐滑・耐油など、作業内容に合った性能をしっかり確認しましょう。
かかとを踏める安全靴の選び方
1. 踵部分の構造をチェック
踏んでも潰れにくい素材(EVAやTPUなど)や補強材を採用しているかを確認しましょう。
「2WAY仕様」「踏める設計」と明記されたモデルなら安心です。
2. 作業内容に合った保護性能
屋外作業では耐滑性・耐油性・先芯入りが重要。
一方、屋内軽作業なら通気性や軽量性を重視すると快適です。
作業環境に合わせて“守る性能”と“動きやすさ”のバランスを取ることが大切です。
3. 脱ぎ履きのしやすさ
靴ひもを結ぶ手間がないスリッポンタイプやゴムひもタイプが便利。
靴ベラいらずでスッと履ける構造なら、時間のロスを減らせます。
4. サイズ・ワイズの確認
足幅(ワイズ)が合っていないと、踵を踏んだ状態でのフィット感が悪くなります。
3Eや4Eなどの幅広設計を選ぶと、履き心地も安定します。
5. 屋内外どちらで使うかを明確に
室内メインなら軽量スニーカータイプ、屋外中心ならソールのグリップ性が強いタイプを選ぶと良いでしょう。
作業動線を意識して選ぶと失敗しません。
人気メーカー5選
ここからは、かかとを踏める安全靴を展開している代表的なメーカーを紹介します。
それぞれ特徴が異なるので、目的に合わせて選びましょう。
1. TULTEX
作業服で有名なアイトスが展開するブランド。
軽量性と履きやすさの両立が魅力で、「かかとが踏める軽作業向けスニーカー」が人気。
コスパが高く、脱ぎ履きの多い現場にピッタリです。
2. 丸五
地下足袋で培った技術を活かし、柔軟でフィット感のある安全靴を多く展開。
「踏めるくん」や「2WAY仕様」など、踵を踏んでも履けるモデルが豊富です。
日本人の足型に合いやすく、軽さ・通気性も優秀。
3. エドウィン
デニムブランドならではのデザイン性が光る安全靴。
「かかとが踏めるスニーカー風安全靴」として、見た目のカジュアルさが人気。
引越し業や配送業など、見た目も重視したい人におすすめ。
4. Z-DRAGON
スポーティーなデザインが特徴で、通気性・クッション性に優れたモデルが多い。
踵が踏める仕様の軽作業靴も展開しており、現場でも普段使いでも違和感のないスタイルが魅力です。
5. XEBEC
老舗ワークウェアメーカーで、幅広・甲高の足にも対応。
2WAY仕様やスリッポンタイプもあり、安定した品質と履きやすさに定評があります。
耐滑ソールや樹脂先芯入りなど、作業安全性も高いです。
シーン別おすすめ活用法
- 倉庫・配送・物流センター
→ 脱ぎ履きの多い現場で大活躍。軽量スリッポンタイプが◎ - 清掃・ビルメンテナンス
→ 屋内外の移動が多く、サッと履ける仕様が便利。 - イベント設営・軽作業
→ サンダル感覚で履けるが、先芯付きで安全も確保できるタイプを選ぶ。 - 休憩室やオフィス併設現場
→ 踵を踏んでリラックスできるモデルがおすすめ。
長持ちさせるためのコツ
- 常に踏んで履かない:必要なときだけ2WAYで使うのがポイント。
- 靴ベラを活用:踏まずに履ける場面では靴ベラを使うと型崩れ防止に。
- インソールの交換:踵を踏むと中敷きがずれやすいため、定期的にメンテナンス。
- 作業用途を限定する:重作業には不向きなため、屋内・軽作業専用にすると長持ちします。
かかとを踏める安全靴で快適に働こう
かかとを踏める安全靴は、「快適さ」と「機能性」を両立させた新しいタイプの作業靴です。
脱ぎ履きが多い現場や、少しでも作業効率を上げたい人にとっては強い味方。
ただし、常に踏んで履くのではなく、状況に応じてしっかり履き分けることが大切です。
自分の足型や作業環境に合った一足を選べば、1日をより快適に過ごせます。
ぜひお気に入りのかかとを踏める安全靴を見つけて、働く時間をもっと軽やかにしましょう。


